うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

~Telegraph|夏の移籍市場の過ごし方~

Telegraphが今夏の移籍市場におけるプレミア各クラブの動向をサラッとまとめていたので、予習がてら見ていきたいと思います。プレミア全部取り上げると量が莫大になってしまうので、トップ7クラブのみ紹介しますのであしからず。元記事は↓

www.telegraph.co.uk





マンチェスター・シティ

【予算】
£50m

【戦略】
攻撃のオプションに満足しているペジェグリーニは、センターハーフ、そしてボランチの強化をするだろう。

【市場における主導権は?】
チキ・ベギリスタインフットボールを管轄にするベギリスタインは、どのポジションを改善すべきかペジェグリーニと話し合い、世界中に散らされているスカウトに磨きをかける。その後まとめあげられた獲得リストはペジェグリーニの手元へと渡り、ターゲットの獲得に動く。

【理想的な夏の過ごし方】
プレミア王者となったシティは、ポルトの中盤エリアキム・マンガラ、フェルナンドの両獲りをする。バカリ・サニャアーセナル)獲得に動くという情報もある。

【最低な夏の過ごし方】
UEFAがシティのFFP違反に目をつけるようなことがあれば、市場での交渉に大きく響く。起こりえる最悪のケースは、マンガラ、フェルナンドの獲得失敗。

【退団が噂される選手】
加入以降成長が見受けられない多くのイングランド人選手は夏に放出リスト入りするだろう。ジャック・ロドウェルマイカ・リチャーズ、そしてスコット・シンクレアは売りに出される可能性がある。ジョリオン・レスコットギャレス・バリーは共にフリーでクラブを去ることになる。

【獲得リスト】
マンガラ、フェルナンド、そしてサニャ。ルイス・スアレスリバプール)はこれまでも獲得リストに名を連ねていたが、依然それは変わらない。リオネル・メッシバルセロナ)が仮にバルセロナを去る決断をすれば、「メッシ行列」の先頭にいるのはシティ。『仮に』ではあるが。




リバプール

【予算】
最低でも£40m。選手売却によっては上乗せされる場合あり。

【戦略】
キーワードは『価値』。優先されるのは若手選手の増量、そして経験値豊かな選手たちの『ボスマン・ルール(契約満了の選手を移籍金なしで獲得、契約満了の半年前から選手との仮契約を結べるというもの)』での短期契約。

【市場における主導権は?】
リバプールの移籍市場特別班は監督、チーフスカウト、CEO、戦術のエキスパートたちで構成される。市場における最終的な決定権はロジャースが握っているものの、この2年間で獲得してきた選手たちのキャラクターは市場の行動を左右するだろう。

【理想的な夏の過ごし方】
迅速に獲得リストトップの選手との契約をまとめ、2ヶ月におよび移籍金の値切りをした結果£5mほど値切りすぎようとして獲得に失敗した『あの事故』の繰り返しを避ける。

【最低な夏の過ごし方】
夏の間ずっと優秀な若手を追い続け、最終的には8月あたりにトッテナムに競り負ける。そのトッテナムは市場最終日にチェルシーに奇襲を仕掛けられ、掴みかけていた選手をさらわれる。

【退団が噂される選手】
イアゴ・アスパスダニエル・アッガー、アリ・シソッコ、ヴィクトール・モーゼス。

【獲得リスト】
アダム・ララーナ(サウサンプトン)、スティーブン・コールカー(トッテナム




チェルシー

【予算】
£50m+選手放出による収入。昨年£49.4mの損失を発表した同クラブは、今夏の市場でなんとかその穴埋めをしたいところ。

【戦略】
得点力を加えること。昨季無冠でシーズンを終えた原因は得点力の欠如にあり。今夏最大の目的はこの問題に手をつけ、シティ、リバプールに匹敵する前線での火力を手に入れることである。

【市場における主導権は?】
モウリーニョ2季目がどれくらい続くかによるだろう。モウリーニョは市場におけるクラブの行動を全て管轄したがっているが、ロマン・アブラモビッチはTD(テクニカル・ディレクター)であるマイケル・エメナロに全幅の信頼を寄せている。今のところはモウリーニョとエメナロがうまく調和しながら仕事を進めているが、果たしてこの良好な関係性はいつまで続くか。

【理想的な夏の過ごし方】
ジエゴ・コスタ(アトレティコ)とマリオ・マンジュキッチバイエルン)の獲得にルカクの残留、そしてトーレス、デンバ・バエトーの放出。最後に、深い位置でゲームを組み立てられる中盤の選手の獲得。

【最低な夏の過ごし方】
夏の間中コスタの獲得に奔走し、最後の最後でモナコに持っていかれる。そうこうしてる間にアーセナルマンジュキッチの話をまとめ、トッテナムパウリーニョと引き換えにルカクを獲得することに成功。そしてトーレスはスタンフォード・ブリッジで新たなシーズンを迎える。

【退団が噂される選手】
トーレス、バの放出。エトーはおそらく契約延長をしないだろう。チェルシーは財政のことを考慮し、ルカクと引き換えにマネーを選ぶかもしれない。ルイスはバルセロナバイエルンから目を引いている。

【獲得リスト】
多くはストライカー。コスタにマンジュキッチ、そしてラベッシナポリ)が主なターゲット。ドログバがフリーで戻ってくるかもしれない。トッテナムの中盤パウリーニョはサプライズとしての可能性あり。フィリペ・ルイス(アトレティコ)も視野に。




アーセナル

【予算】
£100m。ただし移籍金だけでなく週給も含めての予算。

【戦略】
優先はストライカー。次いでボランチバカリ・サニャ退団となれば、ライトバック。ヴェンゲルの頭の中には誰を獲得すべきかという算段はあるが、W杯前には動けないと見ている。

【市場における主導権は?】
ヴェンゲルはおそらくプレミアの監督の中で最も「自治権」のある監督だろう。後ろにはCEOのイヴァン・ガジディス、交渉人ディック・ロウの支えもある。大型補強に関しては、オーナーであるスタン・クロエンケの目が格段鋭くなるところだが、オーナーはヴェンゲルとガジディスがうまく市場でやりくりしてくれると信頼している。

【理想的な夏の過ごし方】
ラース・ベンダーレヴァークーゼン)、またはハビ・マルティネスバイエルン)を説得し、ラムジーの横に据える。ロビン・ファン・ペルシーにぴったりハマる代役はまだ見つかっていないため、欧州で活躍するストライカーを獲得。

【最低な夏の過ごし方】
ヴェンゲルが獲得に乗り出すのを躊躇する間に他のシティやチェルシーといったクラブに大金を積まれ、ターゲットを逃す。あまり大金をはたかないように言われているようだが、時にはギャンブルをする必要もある。

【退団が噂される選手】
ニコラス・ベントナーバカリ・サニャ、ルカシュ・ファビアンスキ。

【獲得リスト】
ラース・ベンダーハビ・マルティネス、カルム・チェンバース(サウサンプトン)、ユリアン・ドラクスラーシャルケ)、ジャクソン・マルティネス(ポルト)、マリオ・マンジュキッチバイエルン




エバートン

【予算】
£18mほど。ただ1月に残しておいた£10mを監督が使うかは不明。

【戦略】
マルティネス監督はまたもローン選手に目を向けるだろう。そして国外の市場に対する監督の認識度の高さは貴重。

【市場における主導権は?】
監督。グディソン・パークに、移籍市場特別班はなし。ビル・ケンライトはマルティネス監督のマージーサイドにおける働きに脱帽だろう。トップ4を入りを試みるクラブにしては圧倒的に資金が少ないというのが唯一悩みの種。

【理想的な夏の過ごし方】
ギャレス・バリーとの2年契約締結、ロメル・ルカクグディソン・パーク残留宣言、ジェラール・デウロフェウのローン1年延長。欧州での戦いに備え、4人から5人の補強敢行。

【最低な夏の過ごし方】
バリーがCL出場クラブに狙われ、ルカクにはチェルシーから£20mの値札をつけられる。バルセロナからはデウロフェウ返却の頼み。チームの核の取替えを要され、リスクの高いローン選手に動く。場合によっては7人から8人の補強が必要に。そうなるとかなり厳しいタスクに。

【退団が噂される選手】
ロメル・ルカク、ラシーナ・トラオレ、アポストロス・ヴェリオス。

【獲得リスト】
ギャレス・バリー(シティ)、ロメル・ルカクチェルシー)、ジェラール・デウロフェウ(バルセロナ)、ジャック・ロドウェル(シティ)




トッテナム

【予算】
£50m。昨夏£100mあまりの資金を選手獲得に費やしたが、それもギャレス・ベイル、その他選手売却で得た収入でプラマイゼロ。新監督はダニエル・レヴィー会長より、トップ4に食い込むべく十分な資金を与えられるだろう。

【戦略】
クラブが望むのは「革新(revolution)」ではなく「進化(evolution)」。理想的なのは、3人のみの補強に抑え、攻撃、中盤、守備において即戦力となり得る選手を連れてくること。

【市場における主導権は?】
ダニエル・レヴィーか?フランコ・バルディーニ(TD)か?それとも新監督か?おそらくこれこそが今夏トッテナムが抱える悩みである。バルディーニと新監督は共に近い関係の中で尽力する必要があるし、レヴィー会長は2人の男を信じ、自身は口出しをせず新スタジアムのことに気を注いでいればいい。

【理想的な夏の過ごし方】
チェルシーからロメル・ルカクの獲得。エリック・ラメラのコンディションが回復し、ギャレス・ベイルの後釜としての真価を見せる。アヤックスからジョエル。フェルトマンを獲得し、ヴェルトンゲンの相方CBに。

【最低な夏の過ごし方】
レヴィー会長がルカク獲得に資金を使うのをぐずり、欧州で格安のストライカー探しの旅に出る。ラメラにしびれを切らし、放出。放出先で輝くラメラ。GKのウーゴ・ロリス、ヴェルトンゲンがCL出場クラブに移籍。

【退団が噂される選手】
パウリーニョチェルシーのサプライズターゲットである。ルカク獲得資金のため、生贄となる可能性あり。ソルダードはスペインに戻るかもしれない。アンドロス・タウンゼントは新監督から「シャーウッド監督時代よりも多くの試合に出させてあげます」という保証待ち。

【獲得リスト】
ルカクは今夏の目玉ターゲット。ただしチェルシーの要求を満たせるかどうかは不透明。ハビエル・エルナンデス(ユナイテッド)には長きに渡って関心を寄せている。イェウヘン・コノプリャンカ(ドニプロ)のリバプール入りが実現しなければ、獲得に動くだろう。




マンチェスター・ユナイテッド

【予算】
£150~200m

【戦略】
5人から6人の補強を計画。補強ポイントは最終ラインと中盤の真ん中。攻撃にも選手を加える可能性あり。

【市場における主導権は?】
副会長であるエド・ウッドワードがファン・ハールお望みの選手獲得に動く。ウッドワードは既に前任者モイーズが望んだ選手を獲得することに成功している。

【理想的な夏の過ごし方】
最低でも2人のディフェンダー、そして2人のエネルギー溢れ創造性に富んだ中盤の選手を補強。W杯前に2つの大型補強を敢行。とにかく今夏はもう一度伸びきった筋肉をほぐすため、市場でサプライズを起こすことが最優先。

【最低な夏の過ごし方】
昨夏と同じような夏を過ごす。ビッグネームの獲得に走り回り、結局誰も獲得できず。ビッグネームを獲得できるかどうかというプレッシャーは、ウッドワードの上にのしかかっている。W杯の為に合流が遅れるファン・ハールの不在は問題を引き起こしかねない。

【退団が噂される選手】
10人ほどの選手に退団の可能性あり。ただ来季のスカッドが寂しいことにならない程度には放出の人数を減らすだろう。ネマニャ・ヴィディッチの退団は既に決定。リオ・ファーディナンド、パトリック・エブラもそれに続くだろう(※先日ファーディナンドは退団を表明)。アシュリー・ヤング、シンジ・カガワ、ハビエル・エルナンデストム・クレバリー、そしてナニは退団の危機。あ、あのモイーズが連れてきたマルアン・フェライニも。

【獲得リスト】
トニ・クロースバイエルン)、マルコ・ロイスドルトムント)、ルーク・ショウ(サウサンプトン)、エディソン・カバーニ(PSG)、セスク・ファブレガスバルセロナ)、エリアキム・マンガラ、ウィリアム・カルバーリョスポルティング)、アリエン・ロッベンバイエルン)、トーマス・ミュラーバイエルン)、マッツ・フンメルスドルトムント