【PSM】"His name is Boga" 〜RZペレッツ v チェルシー〜
W杯の戦いを終えた一部の選手もようやくチームに合流し、欧州遠征へとプレシーズンの場を移したチェルシー。新加入組のコスタやルイス、ホセ・エンリk...じゃなくてセスクも帯同となりました。
そんな欧州遠征の初戦はオーストリアのRZペレッツ。どうやらオーストリアリーグは既に14/15シーズンが開幕したそうで。確かに明らかに相手選手のほうが体も軽そうでしたし、コンディション調整済みといった印象でした。
前半のメンバーはこちら。チェフは肩の負傷で離脱していましたが、見込まれていたよりも早く実戦復帰。
そして新加入のルイスがお披露目。試合前に祈りを捧げる姿がカメラに抜かれてましたけど、試合前の祈りはもう一人のルイスもやっていたなあと、ふと思いました。それではキックオフ。
そして新加入のルイスがお披露目。試合前に祈りを捧げる姿がカメラに抜かれてましたけど、試合前の祈りはもう一人のルイスもやっていたなあと、ふと思いました。それではキックオフ。
【前半】
先ほども触れたように、既にリーグが開幕しているということもあり、RZペレッツは全体的にコンディションが良かったです。チェルシーの攻撃に対してしっかりと複数でのプレスをしかけ、縦パスへの守備意識もしっかりとされてました。
先ほども触れたように、既にリーグが開幕しているということもあり、RZペレッツは全体的にコンディションが良かったです。チェルシーの攻撃に対してしっかりと複数でのプレスをしかけ、縦パスへの守備意識もしっかりとされてました。
そ んな中にあってヒンケルの献身的な守備は一際目立ってました。ルーズボールをガツガツ取りにいったり、汗かき屋としてしっかりと潰し役に徹していたのかな と(思いっきり後ろから刈るタックルもあったけどw)。ヒンケルのこういう側面が見れたのはモウリーニョにとっても収穫だったのではないでしょうか。中盤 での制し合いという意味では、このヒンケルがかなり守備で効いていたので、プレスからの被カウンターというシーンでも何とか守れてました。
一方でこの試合は「後方からの組み立ての物足りなさ」が割と顕著に表れてしまったかなあと感じました。
前 半の最終ラインは上のフォーメーションにある通りの4人でしたが、まあなにせイヴァノは組み立ての「く」も分からない子なので、実質ルイス、JT、ズマの 3人ということになります。このイヴァノが高めの位置にポジションを取り、左SBが組み立てに加担する意味も含めて低い位置に留まる、「左右非対称な最終 ライン」は昨季からあった形です。ただ加入後まだ数セッションくらいしかこなしてないであろうルイスに組み立ての役割を任せるのは流石に無理がありまし た。少し動きも固いかなという気もしましたし。
―少し話をずらします。そもそもチェルシーには「SBを攻撃の組み立てに巻き込むシス テ ム」が構築されてないという、数年に渡って手をつけなかった課題があるという事をこの試合で思い出しました。現代のフットボールのトレンドとして、「プレ スを仕掛けてくる相手には3列目をCBに間に落としてプレスを回避する」というもはや鉄則になりつつあるシステムがあります。前回の試合でロメウとかが やってたやつですね。この「3列目をCBの間に落とす」に加えて、最近は「偽サイドバック」たるものが主流となりつつあります。ラーム、ベインズ、マルセ ロ辺りがその選手にあたるわけですが。簡単に言うと「SBで試合を組み立てよう」というものです。これによって、更にプレスを仕掛ける相手に対して、その プレスを無効化しやすくなります。ちょうどこの試合のRZペレッツみたいな相手に対する最も効率的かつ効果的な戦い方と言ってもいいんじゃないでしょうか ―
というわけで、「チェルシーは後方で組み立てる選手がいないぞ」ということが露呈されてしまったわけです。
まあ、そのためのルイス獲得なんですが。
前半はお互い特に見せ場なく終了。チェルシーがRZペレッツと戦う中、睡魔と激戦を繰り広げる全国のチェルサポでありました。
一方でこの試合は「後方からの組み立ての物足りなさ」が割と顕著に表れてしまったかなあと感じました。
前 半の最終ラインは上のフォーメーションにある通りの4人でしたが、まあなにせイヴァノは組み立ての「く」も分からない子なので、実質ルイス、JT、ズマの 3人ということになります。このイヴァノが高めの位置にポジションを取り、左SBが組み立てに加担する意味も含めて低い位置に留まる、「左右非対称な最終 ライン」は昨季からあった形です。ただ加入後まだ数セッションくらいしかこなしてないであろうルイスに組み立ての役割を任せるのは流石に無理がありまし た。少し動きも固いかなという気もしましたし。
―少し話をずらします。そもそもチェルシーには「SBを攻撃の組み立てに巻き込むシス テ ム」が構築されてないという、数年に渡って手をつけなかった課題があるという事をこの試合で思い出しました。現代のフットボールのトレンドとして、「プレ スを仕掛けてくる相手には3列目をCBに間に落としてプレスを回避する」というもはや鉄則になりつつあるシステムがあります。前回の試合でロメウとかが やってたやつですね。この「3列目をCBの間に落とす」に加えて、最近は「偽サイドバック」たるものが主流となりつつあります。ラーム、ベインズ、マルセ ロ辺りがその選手にあたるわけですが。簡単に言うと「SBで試合を組み立てよう」というものです。これによって、更にプレスを仕掛ける相手に対して、その プレスを無効化しやすくなります。ちょうどこの試合のRZペレッツみたいな相手に対する最も効率的かつ効果的な戦い方と言ってもいいんじゃないでしょうか ―
というわけで、「チェルシーは後方で組み立てる選手がいないぞ」ということが露呈されてしまったわけです。
まあ、そのためのルイス獲得なんですが。
前半はお互い特に見せ場なく終了。チェルシーがRZペレッツと戦う中、睡魔と激戦を繰り広げる全国のチェルサポでありました。
【後半】
後半頭からはベイカーに代わり、ボーガが登場。前半パッとしなかった前線にアクセントを加えます。
前線にアクセントを、と思っていた矢先に守備でぽろぽろとミスが出始めます。JTの自陣でのパスミスが相手選手にかっさらわれ、そのカバーに入ったズマがイエロー上等のファールで、もちろんイエロー。
こ の試合、ズマは少し粗削りなところが全面に出ちゃった印象です。身体能力はズバ抜けてるだけに、裏へのケアとか、相手選手と対峙するときのポジショニング とか(ズマはシュートコース空けちゃうポジション取りをする癖がありますね)、磨いていけば素晴らしいディフェンダーになれる素質はあると思うので、頑 張ってほしいです。シュートに体を当てる技術はイングランドでも最高峰のJTとケーヒルがいるから、どんどんそういう技術は盗んでいってほしい。JTとか 『技術じゃねえ!ハートの問題なんだよ!』とか言いそうな気もしないでもないけど。あの「築地マグロDF」は確かに技術の範疇を超えてる。
前線にアクセントを、と思っていた矢先に守備でぽろぽろとミスが出始めます。JTの自陣でのパスミスが相手選手にかっさらわれ、そのカバーに入ったズマがイエロー上等のファールで、もちろんイエロー。
こ の試合、ズマは少し粗削りなところが全面に出ちゃった印象です。身体能力はズバ抜けてるだけに、裏へのケアとか、相手選手と対峙するときのポジショニング とか(ズマはシュートコース空けちゃうポジション取りをする癖がありますね)、磨いていけば素晴らしいディフェンダーになれる素質はあると思うので、頑 張ってほしいです。シュートに体を当てる技術はイングランドでも最高峰のJTとケーヒルがいるから、どんどんそういう技術は盗んでいってほしい。JTとか 『技術じゃねえ!ハートの問題なんだよ!』とか言いそうな気もしないでもないけど。あの「築地マグロDF」は確かに技術の範疇を超えてる。
そんなこんなで守備があたふたしていると、55分ファーへのクロスをヘッドで折り返され、シウヴィオに詰められて失点。
ゴールラインを越えたかどうかは微妙でした。贔屓目なしに見ても、あれはライン越えてなかったんじゃないかなあ。あの後チェフが必死にジェスチャーをもって副審に抗議してたけど、復帰早々ああいう失点の仕方は確かに気分悪いよね。
先制され、なかなか相手のプレスを前にボールを前線に運べない状況が続くと、モウリーニョは前回のウィンブルドン戦と同様3-5-2に布陣を変更。イヴァノが例のごとく前線に上がります。
すると83分、バイタル付近でイヴァノのボールを受けたボーガがゴール前まで運び、そのままシュート。
こ れが決まってようやく同点に。1-1。DFが2人くらいついていたんですが、左手一本で抑えながらシュートまで持っていくとは、あっぱれでした。昨季のプ レシーズン・サプライズがトラオレだとするならば、今季はボーガですね。17歳とは到底思えない体の使い方。あとこういう若手のドリブラーってよく球離れ 悪かったりするんですが、ボーガはそういったのも無いですね。プレスキッカーとしても質の高いボールを供給しますし、これからどんどん伸びていって欲しい なと思います。期待大です。
ゴールラインを越えたかどうかは微妙でした。贔屓目なしに見ても、あれはライン越えてなかったんじゃないかなあ。あの後チェフが必死にジェスチャーをもって副審に抗議してたけど、復帰早々ああいう失点の仕方は確かに気分悪いよね。
先制され、なかなか相手のプレスを前にボールを前線に運べない状況が続くと、モウリーニョは前回のウィンブルドン戦と同様3-5-2に布陣を変更。イヴァノが例のごとく前線に上がります。
すると83分、バイタル付近でイヴァノのボールを受けたボーガがゴール前まで運び、そのままシュート。
こ れが決まってようやく同点に。1-1。DFが2人くらいついていたんですが、左手一本で抑えながらシュートまで持っていくとは、あっぱれでした。昨季のプ レシーズン・サプライズがトラオレだとするならば、今季はボーガですね。17歳とは到底思えない体の使い方。あとこういう若手のドリブラーってよく球離れ 悪かったりするんですが、ボーガはそういったのも無いですね。プレスキッカーとしても質の高いボールを供給しますし、これからどんどん伸びていって欲しい なと思います。期待大です。
【FT】:RZペレッツ 1-1 チェルシー|Silvio(55') / Boga(83')