うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

【PSM】"Yesterday's Enemies"~オリンピア・リュブリャナ v チェルシー~

プレミアの新シーズン開幕まで残り20日を切ったということで、新シーズンも仲良く鎬を削り合うことになるであろうマンチェスター両勢、リバプール(提 供:サウサンプトン)といった面々も徐々にプレシーズンのギアをあげてきてますね。マタが変態トラップからのゴールを決めたと思えば、ベイルがキーパーが 仁王立ちして眺めるほどのミドルをかましたりと、新シーズンも変わらず欧州リーグがありきたりな週末に刺激を与えてくれそうです。

そんな中チェルシースロベニアオリンピアリュブリャナとの一戦。ドログバの帰還も決まり、出場はありませんでしたが早速ベンチにお出ましと なりました。やっぱりドログバがベンチにいるだけで空気変わりますね。トーレスとドログバがベンチの隣同士という、一時代前のプレミアからすれば完全にコ ラレベルの光景も目にすることができました。



前半のチェルシーのメンバーはこんな感じ。ゴールマウスを守るのはプレシーズン初登場のクロアチア出身デラチュ。キャプテンマークはケーヒルが 巻きます。そしてついに新加入のセスク&コスタが揃ってお披露目。公式だとセスクは「ファブレガス」という表記でした。ちなみに、英実況では「ファブレガ ス」は"レ"ではなく"ファ"にアクセントがつきますね。「コスタは長袖が似合わなそうだなあ」なんて思っていたら、キックオフです。



【前半】
開始から早々、ズマがその並外れた身体能力を見せます。オフサイドにはなりましたが、体のバネを生かしたボレーでネットを揺らす豪快なプレー。続いてケーヒルが左足ボレーを枠近くに放つなど、相変わらずチェルシーDFの攻撃センスの高さを感じることとなりました。

ただ守備に関しては、序盤から何度かバイタルに侵入されるシーンが目立ちました。前半はセスク&マティッチという3列目のコンビとなりま したが、あまりに も2人の距離感が悪く、縦の関係になってしまうことが多かったように思います。勿論セスクのデビューということもあり、その辺りの連携不足は仕方がない部 分もありましたが、それ以上にマティッチが自由奔放に前に前に行き過ぎたのかなと。もう少しデビューのセスクを気遣うプレーがあっても良かったなとは思い ました。後半の4-3-3へのシフトにも、これが少なからず影響していたんじゃないかなあ。

それでも攻撃面においてセスクは流石の一言。特に空間を掴むようなフィードは一級品ですね。それと、やっぱり目の前の味方ではなく一つ先 を見てそこにパスを出せる3列目は魅力的だなと思いました。この試合みたく割と中盤で相手の枚数が揃っているような状況でも、この前へのスペースのフィー ド一つで相手選手を全体的に押し下げることも出来ますからね。

そんなセスクのフィードに見惚れていると、自軍のミスから失点。ブラウンの軽率なパスを一番危険なバイタルで相手に拾われ、そこから持ち 込まれてニアにズドン。失点シーンまで好セーブも見せていたデラチュは少し可哀想でした。プレシーズン、ここ3試合連続で先制を許すことに。この被先制癖 は開幕までに直してもらいところ。


【後半】


後半から布陣を4-3-3に変えて臨みます。公式では4-3-3という並びでしたが、個人的にはどちらかというとマティッチがアンカーでその前にサラー、セスク、ヒンケルが並んだ4-1-3-2にも見えました。
前半で見えた、マティッチが持ち場から不用意に離れてしまうという問題をこれによって修正。

4-3-3(4-1-3-2)がもたらす最大の恩恵は、中盤の枚数で数的優位に立てること。ヒンケルのようなBOX-to-BOXタイプはこちらの方が生き生きしていた印象は受けました。

すると後半開始からすぐに反撃開始。56分、高い位置でボールを奪ったセスクがそのまま前線のコスタにスルー。これに抜け出したコスタがニアに突き刺し、デビュー戦で見事ゴール。演出も同じくデビュー戦のセスクということで、新加入コンビでの得点となりました。

続いてトーレスがBOX内でシュートを放ち、このこぼれ球に反応したズマが押し込んで逆転。後半から20分たたずに逆転に成功します。ズ マのこぼれ球に対するレスポンスの速さには驚きました。ハイボールを競りにいった時もジャンプ力がありすぎて、膝が相手選手の頭の位置に届くくらいの身体 能力をズマは見せてたし、サッカー脳さえ身につければ向かうところ敵なしのCBになれると思う。

その後もズマのニアでのヘッダーの逸らしからイヴァノが詰めて追加点、と思いましたがこれはキーパーへのチャージをとられ認められず。個 人的にはラインを割ってるの分かってるのに、キーパーがボールを範疇に収めてるのに、アヒルボートを漕ぐごとくボールを両足で蹴り続けるJTには爆笑しま した。なんかストレスでも溜まってるのか。

この辺りからどこかエンターテインメント性ある試合になってしまい、世界最高のエンターテイナーであるフェルナンド・神の子・トーレスも その流れを読んで、ゴール前2mのボールをクリアという難易度Gの技を披露。良いんです。ゴール前2mのボールをクリアするのもトーレス、キーパーをかわ して無人になったゴールの枠外にシュートを飛ばすのもトーレス、CL準決勝のカンプノウで解説のギャリー・ネヴィルを絶頂させるゴールをあげるのもトーレ スなんです。アルゼンチンにイグアインがいるように、チェルシーにもトーレスがいる。



【FT】:オリンピアリュブリャナ 1-2 チェルシー|Kapun(40') / Costa(56'), Zouma(64')

待ちにまったストライカー&3列目の新加入が加わっての試合となりましたが、デビュー戦で2人とも結果が出せたのは良かったんじゃないか なと思います。細かいディテールは勿論これから詰めていく必要がありますが。公式サイトでモウリーニョの記事が載ってましたが、アケとクリステンセンは来 季トップチーム入り、バンフォード、スウィフト、チャロバはローンで武者修行となりそうです。良いクラブが名乗りでてくれるといいですね。次戦は身内?対 決となるフィテッセ戦(30日26:30-)です。それでは。