うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

【BPL#1】"New Weapons"~バーンリー v チェルシー~

 

やってきました。待ちに待ったプレミア開幕。昨季のゴールラインテクノロジー導入に続き今季からバニッシングスプレーと、プレミアにも色々な 技術が組み込まれるようになりましたね。そりゃああんなにテンポの速いフットボールを展開するリーグですから、そういった技術に頼る必要もあります。で も、テクノロジーよりも先に試合のテンポに追いつけてないレフェリーたちをどうにかできないものか...。ウェブも一線から退いたし、間違った選手を退場 させちゃうなんて珍事が今季は起こらないといいけど。



この試合のチェルシーのメンバーはこちら。「開幕のゴールマウスを守るのはチェフかそれともクルトワか」という議論が試合前から各メディアでされ ていましたが、蓋を開けてみればそこにいたのはクルトワでした。モウリーニョもこれはシーズン通してのファーストチョイスということではなく、あくまでも この試合でのファーストチョイスだったという事を強調してますし、チェフはまだまだトップレベルで張り合えるキーパーであることに微塵も疑いはないので頑 張ってほしいです。とにかくこの2人はポジション争いを引くぐらい高いレベルのところでやっているので、本当にどちらもベンチに座らせたくないというのが モウリーニョもサポも思うところかなと思います。これに関してはもう運命の導くままにとしか言いようがないですね。あれです、Let it goってやつです。それではプレミア14/15シーズン、キックオフ。

シュールレの中央侵入
  序盤から中央に入り込むランを続けていたシュールレ。プレシーズンでも中央のウィリアンとポジションチェンジして中央侵入なんてことをしてま したが、この試合でも何度かこの動きで相手のマークをずらすことに成功していました。昨季は割とサイドに張って孤立する試合もありましたが、やっぱりター ニングポイントになったのは昨季アウェイのフラム戦ですかね(この試合でシュールレハットトリックを達成)。あの試合はまさしくチームとしても「しゅー るれ の とりあつかいせつめいしょ を てにいれた!」な試合だったと思います。
そこにセスクという精密機械を手に入れてしまったので、シュールレ&セスクコンビはかなり相性の良さを特に前半は見せていました。シュールレバルセロナでいうと、ペドロ的な立ち位置かな。


立ち上がりからどちらがポゼッションをするでもなく、ボールの行方が落ち着かないままいると、コーナーの流れからアーフィールドにハーフボレーを 決められ失点。コーナーから全体のラインを押し上げようとはしていたのですが、裏に残っていた選手を見逃してしまったシーンでした。この失点癖はプレシー ズンから続くなあ。


それでも失点から僅か3分で同点に。イヴァノがグラウンダーのクロスをBOX内に送り、このクロスがポストに当たって跳ね返ったボールをコスタが 左足で詰めてゴール。コスタ、公式戦初ゴールとなりました。イヴァノのクロスが得点に繋がったのはいったい何年前のことだろうというくらい残念なクロスを 送り続けていたイヴァノ、素晴らしいグラウンダーのクロスでした。この調子で良いクロスを供給し続けてくれると、チーム全体の得点率もグッと上がるはず。


徐々に開始早々の勢いがなくなってきたバーンリーに対し確実にポゼッションを進めていくと、25本のパスを繋ぎ通し、最後にはセスクが泣く子も黙るファイナルパスをシュールレに。これをシュールレがしっかり沈めて逆転。見事な崩しでした。


〇三角形をつくるために
  バーンリー相手にポゼッションをしながら優位に試合を進めていく中で目立っていたのは、三角形をつくる動きがこれまでと比べて明らかに「意図 的に」行われていたということ。そしてその三角形をつくる作業の大きな役割を担っていたのは、コスタとオスカーの2人でした。プレシーズンで試した3バッ クでもオスカーはフリーマンとして選手と選手とを繋ぐ動きをしてましたが、この試合でも同様にある時は3列目まで下がり、またある時はサイドバックのオー バーラップにあわせてサイドに流れたりといった動きが印象的でした。コスタもなるべく三角形の3つの点のうち頂点の点(この説明で伝わるかわかりません が)でボールを受けようとしていました。バーンリーのプレスに対し、常に数的優位な状況=三角形という状況で対応することでポゼッションを成功させていま した。


〇コスタの空中戦
  これは三角形をつくる動きにも関係してくるのですが、コスタは結構空中戦ではなく足元で受けたがるんですよね。Twitter上での何人かの 方に情報をいただいたりしましたが、やっぱりコスタは空中戦が苦手、というよりはそもそも競る機会が少ない、競るのを避けるというのが事実のようです。こ れはセスクのパスセンスを武器にしていくチェルシーにとって決してマイナスではないですが、これから色んな状況に置かれることを想定すると、ロングパスで コスタに競ってもらわなきゃいけない場面にも直面すると思うんです。まあ、そのためのドログバ帰還でもあるのかなあと感じました。実際後半にはドログバが トップでコスタが左という布陣もやっていましたし。


イヴァノの3点目も決まり、前半のうちにバーンリー息の根を止めることに成功し、後半は主にドログバおかえりなさいタイム、ランパードのチャントタイムと、開幕から番狂わせをするはずが、すっかりアウェイのサポへ感傷に浸る機会を与えてしまった昇格組バーンリーでした。



FT:バーンリー 1-3 チェルシー|Arfield(14') / Costa(17'), Schurrle(21'), Ivanovic(34')

これからの新生チェルシーに期待を寄せずにはいられない、そんな素晴らしいパフォーマンスだったと思います。まずは1勝、ここからの道は長い。