うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

【PSM】"Getting Sharper And Sharper"~フェレンクバロス v チェルシー~

プレシーズンの遠征もいよいよ最終戦(ラストはホームでレアル・ソシエダ)。コミュニティシールドもあったりと、にわかにプレミア開幕の空気が漂ってきま した。調整中のシティ v 仕上げてきたアーセナルということでアーセナルの快勝に終わりましたけど、それを加味してもなかなかアーセナルの中盤の一体感というか、コレクティブさを 感じた試合でした。まあ、また開幕スタートダッシュ→誰かが怪我により長期離脱(本命:ウィルシャーラムジーポドルスキ 対抗:アルテタ、腰据える にー 大穴:ドゥビュッシー)→最後はなんだかんだCL権確保 といういつものお決まりパターンでいくといいんですけど、そうもなりそうもない気は少しし てます。その辺り、ヴェンゲルさんの腕の見せ所ですね。In Wenger, We Trust。



前半のメンバーはこちら。CBコンビに一抹の不安を抱えながらも、ここはプレシーズン。失敗するなら今、ということで若手陣の奮起に期 待。W杯組合流でもう2列目でお目見えすることはないだろうと思ってたトーレスがまた2列目起用。モウリーニョ、リーグでもこの使い方していくのでしょう か。それではキックオフ。


【前半】

〇好調シュールレ
 スタメンが発表された時点である程度予測はできたことですが、この最終ライン&3列目だとどうしても組み立てが上手くいかず。ラミレス が降りて3バックをつくるのはいいんですが、これといって変化は起こせず。ここで、ブラジルで見事優勝を掴み、金メダルを噛む写真が公式にも載っていた シュールレが違いを生み出します。シュールレ、あんな嬉しそうに金メダル噛んで、あとでこっそりラミレス、オスカー、ウィリアンのブラジル勢に小さな嫌が らせとかされてないといいけど。スパイクの中に画鋲とか、わざとシュールレのスペル間違えるとかね。

『サイドに張っていちゃ、何もはじまらん!』ということで中央にも顔を出し始めたのが功を奏し、ウィリアンとの連携が生まれます。シュー ルレとウィリアンが流れの中でポジションスイッチをし、中央からBOX内に侵入したシュールレ。スイッチをしてサイドに流れていたウィリアンがBOX内に 送り、シュールレがこれをタメて最後はドログバのシュート。一つ連携が嵌ったシーンでした。このシーンの他にも随所に良い動きを見せていたシュールレは、 W杯の勢いそのままに好調だなという印象を受けました。体の重さも感じませんでしたし、きっと良いオフを過ごしたんだろうなと。たまに1ヶ月のオフだけで プックリしちゃう選手とかいますからね。


〇左からの失点率
 この試合、17分にプレミアではお馴染みだったゲラにゴールを許し失点をするんですが、失点は左サイドからでした。プレシーズンを通し て、統計等をとっているわけではないのであれですが、個人的な感覚としては左からの失点が妙に多い気がします。これは左SBのルイスがまだ守備面で周りと 連携した守備ができていないというのも考えられますし、単に「攻撃が右に偏っているから、左から攻められる」というのも一つあるのかなと。攻撃はシュール レを絡めた右からのものがほとんどでしたし、左は明らかに連携不足という感じでした。トーレスが前に前に仕掛けるという意識をもっているので、その分ロス トも増えるという。モウリーニョもその前への意識を買ってのトーレスの2列目起用だと思うんですけど、もう少しロストが減ればいいかなあ。

ドログバが足首を痛めて交代というアクシデントもありながら、前半は0-1で終了。


【後半】
 
後半からは3バック。キャプテンマークはイヴァノが巻きます。

〇オスカーのフリーマン
 この後半からの布陣で面白い動きをしていたのがオスカー。はじめは3-5-2のようにも思えたんですが、コスタがトップのオスカーはフ リーマンという役割でした(公式を確認しても3-5-1-1)。フリーマン、要はポジションレスです。WBのサラー、クエ太がサイドに張る一方で、オス カーは時にはセスクのところまで降りて組み立てに参加したり、時にはサラーの前でサイドに張ったりと、自由に動くことで選手同士の「穴を埋める」ような働 きをしていたように思えます。このフリーマンって、そうとうフットボールIQ高くないとこなせないんだろうなあ。「君に特定のポジションは与えないから、 うまいこと自由にやってきて」って言われてるようなもの。

3バックにより中盤で人数が増え、前線に顔出しができるようになったラミレスが活きはじめます。同点弾もそのラミレスから。相手DFがク リアしきれなかったボールを豪快に叩き込んでゴール。久しぶりにラミレスが活き活きとする姿を見た気がします。簡単なところでパスミスすると思ったら、た まに天才的なプレーするんですよね。

リバプールで何をしていたのか全くわからないモーゼスも久々に登場。アザールが入ってきた辺りから独力で両サイドから何とかできちゃったので、モーゼス、サラーは特に出番なし。モーゼスは最後辺りにアシスト未遂したくらい。

81分にはセスクがBOX内をクネクネとくぐり抜けて見事ゴール。逆転に成功します。最後にはマティッチ→セスク→コスタという良い縦の関係から完全に崩したりと、徐々に開幕に向けて新加入選手たちが新たなチェルシーの片鱗を見せて終了。



【FT】:フェレンクバロス 1-2 チェルシー|Gera(17') / Ramires(51'), Cesc(81')

欧州遠征ラストゲームを勝利で飾り、良い形でロンドンに帰ってこれるのは良かったですね。プレシーズン恐れていた怪我人も、ドログバくら いかな(報道では2週間ほどの離脱、開幕は間に合わなさそうとのこと)。相変わらず失点癖は抜けませんが、少しずつ選手個々のコンディション、チームとし ての完成度が上がってきているのが感じられて嬉しいです。開幕、楽しみになってきました。