うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

【BPL#4】"The Swan Loses Its Wings"~チェルシー v スウォンジー~

 

開幕から3試合を終えて、代表ブレイクを挟み再開となったプレミア。
怒涛の移籍市場を経てスカッドも様変わりし、『これからが本当のプレミア14/15の開幕だ』なんて考えているクラブもありそうです。既に負傷者 がちらほらと出てきているクラブもありますが、幸いチェルシーはこれと言った怪我人は無し。コスタのハム負傷癖は気になるところですが。



さて今節のお相手はスウォンジー。公式の選出する8月の月間最優秀監督がギャリー・モンク、最優秀選手がジエゴ・コスタということで月間最優秀対 決となりました。前日アーセナル v シティがドローという結果になったのを見ているチェルシー、ホームでの勝利は絶対です。両者スタメンはこんな感じ。それではキックオフ。



〇ダブルボランチ&ハイプレスで主導権を握ったスウォンジー
 序盤からチェルシースウォンジーに完全にペースを持っていかれます。
スウォンジーがペースを握ることが出来た大きな要因は「ダブルボランチによるポゼッションへの意識+ハイプレス」ではないかなと。ダブル ボランチのシェルビーとキ・ソンヨンを中心にボールをリズム良く捌き、チェルシーのプレスに対しては両CBをボランチに近い位置に配置しサポート。更に 「困ったら迷うことなくファビアンスキまで戻してドッカンクリア」作戦で対応、自陣でのボールロストという最悪のケースを招くまいとしていました。加え て、守備ではハイプレスを敷き、足元でボール受けようとするチェルシーの選手に素早く寄せ、プレーの精度を落とすことに成功。ボール扱いが比較的上手い シェルビーとキ・ソンヨン(基本的には攻めるためのパスではなく、あくまでもポゼッション率を高めるための捌きではあったけど)をダブルボランチに据え、 前線からのプレスによって完全に主導権を握ったスウォンジーでした。


〇数には数を
 JTのOGにより先制したスウォンジーに対して何かしら変化を加えたいチェルシー、この日絶好調のアザールがドリブルで仕掛けFKを得るなど、徐々に自分たちがボールを持つ時間を増やしていきます。
序盤のハイプレスもありスウォンジーのプレスに疲れが見え始めたところで、モウリーニョはセスクの守備位置を高めに設定。4-1-4-1 のような陣形を取ります。マティッチと並列するような位置取りをしていたセスクをプレス隊に加えることで、スウォンジーのポゼッションに待ったをかけま す。ダブルボランチ+両CB+ファビアンスキという、チェルシーのプレス人数に対し数的優位な状況を生み出すことでプレスを無効化していたスウォンジー は、これにより数的同位を作られポゼッションが困難に。
 「数には数を」作戦によってスウォンジーのDFを押し込むことに成功したチェルシーは、これでセスクが仕事をしやすい環境を整えることに。マティッチの楔やアザールのドリブルというジャブも効いていました。
 リズムを持ち直したチェルシーは前半終了間際にセスクのコーナーからコスタが決めて同点。『セスクのアシストでコスタがゴール』、このフレーズはもうiPhoneの単語登録してもいいくらいの、このホットライン。


〇HTでスワンの翼を封じたモウリーニョ
 後半からはシュールレに代わりラミレスが入ります。セスクのポジションを前めに設定することで封じかけていたスウォンジーの生命線=ダ ブルボランチを完全に封じ込むため、4-3-3にシフト。アンカーにマティッチを置き、セスクの弱点である攻→守へのネガティブトランジションはラミレス の運動量でカバーします。
(これはあくまでも推測の域を脱しませんが、前半の割と浅い時間帯で既にラミレスがアップをしていたので誰か怪我でもしたのかな?と思っ たんです。でもこれ恐らく序盤のスウォンジーを見てモウリーニョは『後半頭から投入するからもう体温めておけ』とラミレスに指示したんじゃないかなあ)
 昨季までの課題であった「相手DFを押し込むはいいものの、崩す手がない」が嘘だったかのように、セスクを中心に複数人が絡む攻撃の形 を披露するチェルシー。『なんか前のほうで面白そうなことやってる!俺も仲間に入れてくれよ!』という声が聞こえてくるくらいガツガツと攻撃に参加するイ ヴァノには爆笑しました。クロスの精度も見違えるくらい上がってるし、W杯出れなかった分コンディション良いのかなあなんて思ったり。


その後はコスタがハットトリックを決め4試合で7Gという脅威的な数字を出したと思えば、ヴィラのカルロス・サンチェスと一緒にジャクソン5に入れそうなレミーがデビュー戦でいきなりゴール。
そのままお祭りモードで試合が終わるかと思ったその時、JTとケーヒルが思いっきり釣られて、背後を取られ失点。昨季と比べると守備の脆 さ、緩さは否定できません。これがチェフ→クルトワの影響があるのかどうかは本人たちにしか分からない事なんだろうなあ。当たり前のことですけど、GKは セーブ以外にもDFラインの声掛けとか守備への役割ありますからね。


FT:チェルシー 4-2 スウォンジー|Costa(45'), Costa(56'), Costa(67'), Remy(81') / Terry(11'), Shelvey(86')


スコアシートの得点者欄が全てストライカーで埋まっているこの事実が、全てを物語っているような気がします。今夏の補強により攻撃の層が 厚くなり、これまで理想とした掲げてきたスタイルをピッチで体現するチェルシーを見れるのは嬉しいですね。これからCLも始まり試合の間隔も狭くなってい くので、ズマやルイスといった選手たちの出番も増えそうです。新加入のコスタ&セスクがこれだけ躍動しているので、2人に負けないくらいのインパクトを見 せてくれるだろうという期待を胸に、今回はこの辺りで。最後に試合後のモウリーニョのコメントをどうぞ。