〜11年間チェルシーの背中を見続けた男〜
2004年から始まった旅は、山あり谷ありの素晴らしい旅だった。僕らはその中で国内すべてのタイトルを獲り、ヨーロッパ・リーグだっ て、あのチャンピオンズリーグだって勝ち取った。初めて獲った2005&2006年のダブルから始まって2010年、リーグやFA杯… 振り返ってみてこれ以上誇らしいことはないよ!僕らはチームで一緒に歴史を紡いできたんだ!
でも去年の夏から状況は変わって、もうファーストチョイスのGKではいられないことに気づいた。それでも、その時はまだ去る時じゃないっ て思ったんだ。シーズンが進むにつれて、状況がなかなか良くならないこと、そしてまだ僕はベンチに座っているようなキャリアのステージにいないって事が明 らかになっていった。だから新しいチャレンジを求めて、次の一歩を踏み出すことに決めた。
なかなか試合に出れない中にあって、気持ちを整理し自分自身を見つめ直したんだ。そして、僕がどれだけトップレベルの試合でプレーするこ とに喜びを感じているかってことに気づくことができた。試合に出れない時は本当に試合が恋しくてたまらなかった。今でも、キャリアを始めたあの頃と変わら ぬフットボールへの情熱、成功への欲を抱いているんだ。そして、間違いなく世界一のリーグであるここプレミアで待ち受けている数々のチャレンジを、僕は愛 している。
だからこそMr.アブラモビッチにもプレミアに残りたいってことを伝えたし、この件に関して僕の意見を尊重してくれた彼には心から感謝してるよ。彼なくして、今のチェルシーはない。クラブ、そして僕ら選手にしてくれたこと全てに感謝してる。
チェルシーに関わる全ての人一人ひとりにも感謝を捧げたい。チームメイトのみんな、スタッフ、コーチ、監督。何年にもわたって一緒に戦えたことを嬉しく思う。このメンバーでなかったら、これまで勝ち取ってきた偉業は成し遂げられなかったはずだ。
そして何よりも、最大限の感謝をファンのみんなに伝えたい。僕はここに全てを捧げた。そして、ファンはそれに愛で応えてくれた。決して忘 れることはないよ。いつまでも僕の心の中に在り続ける。きっとまた会うことになるだろうけど、その時は僕は反対側のゴールにいることになる。どうか僕らが これまで築いてきた歴史を忘れずに、これが僕の新しい冒険だってことを理解して欲しい。
来シーズン、そしてこれからの将来、チェルシーFCのみんなに幸あれ。素晴らしい11年間をありがとう。
ー ペトル・チェフ