うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

【CL#1】"Like A Diesel"~チェルシー v シャルケ~


さてCL。早朝にアラームをセットする季節が今年もやってきました。時間帯的に、いつも試合後半あたりになると家の近所で新聞配達のバイクのエン ジン音がほのかに聞こえてくるんですよね。CLと夜食のカップラーメンと新聞配達のバイクのエンジン音は、もはや切っても切り離せないコンビです。 


グループリーグ1節はホームでシャルケと対戦。今季はグループG、シャルケ(ドイツ)、スポルティング・リスボンポルトガル)、NKマリボルスロベニア)といったクラブと同組になりました。周りを見る限り、比較的良いグループに入ったとは思います。ただし油断大敵。
 


両者のスタメンはこちら。公式の発表や試合前のフォーメーションを見るとセスクがボランチ表記になっていましたが、実際はラミレ スがマティッチとコンビを組み、セスクがトップ下に。"あのキック"以来となるチェルシーでのCLの試合となったドログバがトップを務める形。それでは キックオフ。


◯プレスがもたらした先制点
 ラミレスを後ろに置きセスクをひとつ前に上げることで、スウォンジー戦同様のプレスを仕掛けたチェルシー。これによりシャルケ はビルドアップでダブルボランチになかなかボールを預けることが出来ず。「無理にダブルボランチを使ってカウンター喰らうなら、大人しくサイドに流そう」 ということで、SBにボールを預けてそこから組み立てを行う場面が多く見受けられました。
 序盤はこれで何とかチェルシーのプレスに引っかかるまいとしていたシャルケでしたが、トップ下のマイヤーが降りてきてボールを 受けようとした瞬間にアザール&セスクのプレスが嵌り、そこからのショートカウンターで先制。アザールのタックルは正直ファールでしたが、「中央での組み 立てを無効化」し続けたチェルシーのプレスが上手くいった結果の得点と言えます。


〇ルイス@インサイドハーフ
 この試合スタメンで左SBとして出場したルイス、後方からのビルドアップで何か絡んだりとか特別影響を与えたことはありません でしたが、精度の高いクロスは何本もBOX内に入れていました。何せ同じ左にはアザールがいるので、前半なんかはもうアザールのサーカス・ショーを後ろか ら見守るだけでしたが、このアーリークロスは「サイドを崩し切らずともBOX内にボールを供給できる」というメリットがあるので、アザールで相手のSMF やSBを釣っておいて、少し後ろからルイスがアーリーでクロス、なんてことも出来そうです。この辺りは4-3-3のインサイドハーフ的な感じで使っていけ そうなので可能性を感じましたね。


カバーリングの向上
 相手がボールを保持しているときの守備として、大きい枠組みで見たときに「ハイプレス」とは別に「リトリート(帰陣)」や「被 カウンター時の守備」があります。ハイプレスに関しては先制を生み出したことからも分かるように上手く機能していたのですが、残りの2つの「リトリート」 と「被カウンター時の守備(特にカバーリング)」の守備に関しては、改善の余地ありという印象でした。
 シャルケは、サムが中央に流れたと思えば、ドラクスラーは常にチェルシーの選手の間でボールを受けようとしていたりと、2列目 が流動的に動いてチャンスを作っていました。この時にバイタルで前を向かれる場面を多く作らせてしまいました。その多くの場合カバーリングが上手く行われ ていなかったことが原因だったように感じます。マティッチもラミレスも、割りと持ち場を離れてボールホルダーに寄せていくことがあります。これでタックル に成功しそのままカウンターに持ち込めれば良いんですが、これがかわされた時、誰もカバーに行かないのでバイタルが留守に。ここを誰がカバーリングに行く のか(セスクがカバーするという約束事になっているけどセスクがサボっている可能性もありますよね)、それともボランチのどちらか1枚はバイタルから離れ ないような守り方をしていくのか、この辺りがどう改善されていくのかはこれから見守っていきたいと思います。
 

試合は前半何度もチャンス作れど追加点奪えず、後半追いつかれるというお決まりのパターンで1-1のドロー。シャルケのDFライ ンの裏はかなり抜け目だったので、早めにレミーに代えても良かったかなとは思いますが、それ以上に個人的にはドラクスラーに目を見張りました。流石ドイツ の教育受けてるだけあるというか、常に選手間でポジション取りしてるので、相手からしたら嫌らしいんですよね。ドリブルの姿勢も良いですし。冬の移籍市場 を賑わす一人となるかもしれません。


FT:チェルシー 1-1 シャルケ|Fabregas(11') / Huntelaar(62')

どうもハムストリングの調子がよろしくないコスタをベンチに置いた途端にチャンスが得点に結びつかなくなってしまったチェル シー。『コスタ依存』なんて言われる前にコスタ不在でもしっかり点を取れるところを見せて欲しいですね。ドログバも試合後『オレはディーゼル車みたいなも んだからね。少し動くまで時間がかかるんだ』と言ってましたし、懸念されている守備(特にカバーリング)もこれから向上していって欲しいなと思います。こ れでグループGは全4チームが勝ち点1で並ぶ形に。まだまだ始まったばかり。