【BPL#12】"Performance Of Dominance"~チェルシー v WBA~
代表ウィークを挟んでのプレミア。ご近所さんに目をやると、6ヶ月離脱となり得る怪我を負ったり、既に今年のコンペティションを終えてしまう ような怪我人が出ているみたいですが、チェルシーはというと涼しい顔でコスタ&セスクをイギリスに残しコンディション調整に十分な時間を充てたよう。
両者のスタメンはこちら。チェルシーはレミーがベンチに復帰。WBAのトップには、先日A代表に選出され好調のベラヒーノ。それではキックオフ。
序盤から試合の主導権を握るのはホームのチェルシー。WBAは4-4-2で守備ブロックを形成します。前の2人に前線プレスをさせます が、それも申し訳程度の前線プレスで、チェルシーはいつも通り「セスクとマティッチ、時々オスカー。」でパスコースを確保し確実にポゼッション率を高めて いきます。
〇ピッチに幅を 2列目に自由を
試合後、モウリーニョの口からは『我々はピッチを幅広く使いスペースを生み出した』という言葉を聞くことができました。普段であれば、右 サイドのイヴァノが高い位置でポジションをとり逆サイドのクエ太は最終ラインに残るという「左右非対称」スタイルを用いることが多いのですが、この試合で は両SBともに高い位置でのポジションどりを意識していました。「ピッチを幅広く使う」という目的をピッチで果たすためにモウリーニョが講じた策のひとつ と思われます。
-守備ブロックをほぐすために
近頃ではよく「コレクティブ」だったり「コンパクトな守備」という言葉をよく聞くようになりました。これは「コンパクトに守っていれば選 手間の距離が広がらずすぐ囲めるし、スペースも与えにくいので守りやすいよね」という概念のもとにある用語なのかなと個人的には解釈しています。
つまり、コンパクトだと守りやすいんです。「じゃあそのコンパクトになった守備を"ほぐす"ために、ピッチに幅をもたせましょう」というのがモウリーニョの意図したところ。
-2列目の鎖を外してあげましょう
ピッチに幅を持たせる役割をSBに任せることで、それまでサイドに張り、チームの攻撃の幅を特定していたアザールやウィリアンの足枷が外 されます。両サイドともに攻撃の幅はSBが保っているので、中央に顔を出すことだって、はたまた逆サイドにまで旅行することだって出来てしまいます。ちな みに先制点は左サイド オスカーのクロスからでしたが、この時右サイド起用のウィリアンが左サイドに旅行しにきていました。
このように両SBのポジショニングを高い位置に設定することで、「相手の守備ブロックをほぐす」「2列目に自由を与える」という効果を得 たチェルシー。主導権をガッチリと握りながら早々に2点を奪い、さらにはヤコブがコスタへの両足タックルで一発退場となって勝利をほぼ手中に。
後半はいかにも代表ウィーク明けというような試合運びでしたが、WBAに反撃の狼煙をあげさせることもなくクリーンシートで終了のホイッスル。
FT:チェルシー 2-0 WBA|Costa(11'), Hazard(25')
セスクが『今までで一番楽しんだ前半と言っても過言じゃない』と言うほど、あまりにあっさりと試合を決めてしまった試合でした。後半なん て特に書くことがなかったほどですw チームにも着々と勝者のメンタリティが植え付けられていくのを実感する一方、勝って兜の緒を締めよ。早速連戦が待っ ています。魔の11月に用心しつつ。
うるとらんぷす@Ultra_lampsESPN| モウリーニョ「前半は上出来だった。スペクタクルで質の高いフットボールだったよ。ピッチを幅広く使い多くのスペースを生み出した。後半のインテンシティ の低下を批判するよりも、WBAの健闘を称えたい。良く組織だっていて10人になった前半でも上手くやっていたね」
2014/11/23 20:09:55
うるとらんぷす@Ultra_lampsMirror| モウリーニョ「このチームはまだ何も成し遂げてなどいない。チェルシーで何かを勝ち取ったのはこの中ではテリーとドログバだけだろう。『偉大なチーム』と 認められたいのなら、勝利あるのみだ。ただ美しいフットボールをするのでも、秋のリーグ王者になるのでもなく、勝利すること。」
2014/11/23 20:21:25