うるとらんぷす

「チェルシー」という単語に対する反応が人より2.7倍速いチェルサポによる備忘録。

〜11年間チェルシーの背中を見続けた男〜

 
日本時間2015年6月29日、チェフのアーセナル行きが正式に発表されました。
 
 
最後までチェフらしいなあと思ったんですが、チェフ本人がTwitterで最後の言葉を公開してくれました。感謝の思いで一杯になりながら日本語におこしてみました。つたない訳かもしれませんが、以下チェフの言葉。
 
 
ーーーーー
 
 
 こんなことが起きるなんて想像もしていなかったけど、チェルシーにお別れを言う時が来てしまったよ。2004年7月に加入してからずっとここ でお世話になったし、きっとここで引退してキーパーグローブも外すんだろうと思っていた。でも人生はいつだって、自分の思う通りにはならないもの。
 

 2004年から始まった旅は、山あり谷ありの素晴らしい旅だった。僕らはその中で国内すべてのタイトルを獲り、ヨーロッパ・リーグだっ て、あのチャンピオンズリーグだって勝ち取った。初めて獲った2005&2006年のダブルから始まって2010年、リーグやFA杯… 振り返ってみてこれ以上誇らしいことはないよ!僕らはチームで一緒に歴史を紡いできたんだ!

 

 でも去年の夏から状況は変わって、もうファーストチョイスのGKではいられないことに気づいた。それでも、その時はまだ去る時じゃないっ て思ったんだ。シーズンが進むにつれて、状況がなかなか良くならないこと、そしてまだ僕はベンチに座っているようなキャリアのステージにいないって事が明 らかになっていった。だから新しいチャレンジを求めて、次の一歩を踏み出すことに決めた。

 

 なかなか試合に出れない中にあって、気持ちを整理し自分自身を見つめ直したんだ。そして、僕がどれだけトップレベルの試合でプレーするこ とに喜びを感じているかってことに気づくことができた。試合に出れない時は本当に試合が恋しくてたまらなかった。今でも、キャリアを始めたあの頃と変わら ぬフットボールへの情熱、成功への欲を抱いているんだ。そして、間違いなく世界一のリーグであるここプレミアで待ち受けている数々のチャレンジを、僕は愛 している。

 

 だからこそMr.アブラモビッチにもプレミアに残りたいってことを伝えたし、この件に関して僕の意見を尊重してくれた彼には心から感謝してるよ。彼なくして、今のチェルシーはない。クラブ、そして僕ら選手にしてくれたこと全てに感謝してる。

 

 チェルシーに関わる全ての人一人ひとりにも感謝を捧げたい。チームメイトのみんな、スタッフ、コーチ、監督。何年にもわたって一緒に戦えたことを嬉しく思う。このメンバーでなかったら、これまで勝ち取ってきた偉業は成し遂げられなかったはずだ。

 

 そして何よりも、最大限の感謝をファンのみんなに伝えたい。僕はここに全てを捧げた。そして、ファンはそれに愛で応えてくれた。決して忘 れることはないよ。いつまでも僕の心の中に在り続ける。きっとまた会うことになるだろうけど、その時は僕は反対側のゴールにいることになる。どうか僕らが これまで築いてきた歴史を忘れずに、これが僕の新しい冒険だってことを理解して欲しい。

 

 来シーズン、そしてこれからの将来、チェルシーFCのみんなに幸あれ。素晴らしい11年間をありがとう。

ペトル・チェフ

~プレミア報酬金の行方~

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「ピーーッ!ピーーーーッ!ピーーーーーッ!!」


プレミアの14/15シーズンもようやく幕切れ。この試合終了のホイッスルが降格への宣告となったチームもあれば、優勝という歓喜のパーティーの 開始を告げる号令となったチームもあったでしょう。いずれにせよ、このホイッスルが意味するのはシーズンの終わりではなく、来るシーズンへのカウントダウ ン。耳を澄ませば、15/16シーズンの足音が聞こえてくる...。

来シーズンに向けての準備としてまず見なければならないのは、何でしょう。そうです、予算です。移籍市場でどれほどの資金を投資し、やりくりする ことができるのか。フットボールとは娯楽でもあり、ビジネスでもあるんです。というわけで、今回は簡単にプレミアのシーズンの報酬金はどのようにして振り 分けられているのかを見ていきたいと思います。そもそも何でこのことを扱おうと思ったのかと言うと、ask.fmに「プレミア優勝でどれくらいのお金を得たんですか?」という超ストレートな質問をいただいたからです。そりゃあ、気になるよね。みんなお金大好きだもん。



ではさっそく。参考にした記事のリンクはこちら。
こちらの記事によると、プレミアの報酬金の分配は以下の3つに分けられるそう。


1) TV放映権料

・国内&国外のTV放映権料を20チームに均等に分配

⇒今季は国内が£20.5m、国外が£32mなので合計して£52.5mが各チームに分配される


2) 出来高

・成績順に20位から£1,236,083ずつ加算
⇒20位:£1.236m / 1位:£24.7m


3) ファシリティ・フィー

・UK内でライブ放送された試合数に応じて金額が決められる
・ライブ放送された試合数が10試合以下のチームには£7.5mがそれぞれ分配される
・11試合以上ライブ放送された場合、1試合につき£0.75mずつ加算されていく
⇒ex.)11試合ライブ放送されたクリスタル・パレスには「10試合分の£7.5m」+「1試合分の加算£0.75m」=£8.25mがファシリティ・フィーとして分配される
※ 最も多く放送されたのはユナイテッドの26試合で分配金は合計£20.25m


以上3つの分配方式を汲んでの最終的な報酬金分配結果がこちら。

BPL

濃い青=CL出場チーム
薄い青=EL出場チーム(西ハムはフェアプレーチーム枠での出場が決定)
灰色=降格チーム


これは単純にプレミアからのリーグとしての報酬金なので、もちろんシーズンの結果に応じて他方面からの報酬はクラブにあると思い ます。上記サイトを参考に表を作成しましたが、誤りなどあったら軽く流してあげてください。14/15シーズンを必死に追い続けたプレミアクラスタのみな さま、お疲れ様でした。来シーズンも熱い戦いに期待して。



【BPL#34】"An Exciting Draw"~アーセナル v チェルシー~

サムネイル

 今季のプレミアも残すところあと6試合。先日のユナイテッド戦の勝利によってリーグタイトル奪還をいよいよ視界に捉えたチェルシーは、敵地エミレーツに乗り込みました。ちなみにムッシュことヴェンゲルはまだ一度もモウリーニョ相手に勝ったことがないそうですよ奥さん。

スタメン

 両者のスタメンはこちら。コスタとレミーが離脱というチーム事情を抱えるチェルシーはオスカーがトップを務めま した。右SHにはラミレスを起用。対するアーセナルは、出場かどうか微妙だったメルテザッカーが間に合い、先発に。GKはシュチェスニーの控え室喫煙事件 以降、オスピナになっているようです。それでは、キックオフ。


〇前衛守備アーセナル

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 立ち上がりから積極的なプレスを見せたのはアーセナルチェルシーが最終ラインでボールを持つや否や、ジルー、 エジルに加えて両SH(サンチェス、ラムジー)の4枚でプレスを敢行。こうすることでSBへの経路を断とうとしているようでした。SBを塞がれたチェル シーが持つ選択は、「CBにボールを運ばせる」、「前線が降りてくるのを待つ」、「クルトワまで下げてドッカン」。ケーヒルやJTがボールを運ぶような場 面はほとんど見られなかったので、多くの場合アザールやウィリアンが降りてボールを触るか、クルトワに戻してドッカンという感じでした。ただし、クルトワ にはデ・ヘアほどのフィード力はないので、「クルトワまで下げてドッカン」というプレーを選択するすなわち、アーセナルのプレスが成功したと言えると思い ます。

 それでもチェルシーは、ラムジーがあがって出来たスペースをウィリアンとアザールに使わせてワイドに起点をつくろうとします。加 えて、前衛守備で意識が前目になっている裏を突きラミレスとオスカーを走らせることで攻撃の活路を見出さんとします。実際に'15にオスカー、'20にラ ミレスが、それぞれ裏取りに成功しています。


〇左ペナ角⇒大外というトレンド

  左ペナ角

 シーズン終盤のアーセナルはなかなか見ごたえがあった。というのも、いつもは「よそはよそ、うちはうち!」とい う頑固なまでにパスサッカーに信念を抱くヴェンゲルが、今季(特に終盤戦)はトレンドを織り込んでいたり、ポゼッション放棄のカウンターをしてみたりして いるからです。その今季のトレンドというのは、シティやチェルシー(特に序盤戦)、レヴァークーゼンなど多くのチームが採用している「ペナ角攻め+大外」 という攻撃のパターン。

 固定ポジションという概念のブレイクがハインケスやペップを中心に浸透してきていて、右SHが逆サイドまで遊び にいくなんていう光景が珍しくなくなってきました。そしてその多くの場合、片方のサイドはウィンガータイプの選手(ドリブルで運べる)で、もう片方、つま り逆サイドまで動くSHはどちらかというとセンター寄りの選手です。アーセナルでいうと、ラムジーがそれにあたります。ウィリアンをチェルシーがSHで起 用しているのも、このためかと。

 アーセナルはボールを奪ったらまずはサンチェスに預け、そこからボールを前進させていきます。そしてタ メをつくると、モンレアルエジル、そして逆サイドのラムジーが一斉に左ペナ角に集合することで数的優位の状況をつくります。ここで数的優位を活かしてサ イド攻略できたのなら、そのままクロスなりサイドをえぐるなりすればいいんです。しかし、そこは同じ攻撃パターンを駆使するモウリーニョもリサーチ済み だったのでしょう。イヴァノとラミレスでサンチェス対策をしてしっかり封じ込んでいました。

 それでも、この左ペナ角では、相手が警戒し て同じように人数をかけて守ってきたときに大外を使うというオプションがついています。それが'33の場面。スライドして右サイドの守備が希薄になったと ころを、ベジェリンがBOX侵入の走り込みをしています。シティでもよくサバレタがやるやつです。





'37 - ウィリアンがドリブルで運んで、ラミレスに決定的なスルーパスを出すも、ラミレス決められず。

――――― 後半 ―――――

 前半でオスピナと衝突したオスカーに代わって後半から ドログバが登場(オスカーは病院へと直行するも、その日までに退院し自宅休養)。モウリーニョは恐らく中盤で繋いでロスト⇒被カウンターを招くよりは、中 盤省略でドログバにあててこぼれ球を拾っていく方がリスクを考えても得策だと考えたのでしょうが、ドログバが空中戦で勝てない勝てない。どのくらいドログ バがやれるとモウーニョが計算して送り出したのかは分かりませんが。

 この日に限っては、チェルシーにとっては勝ち点1も勝ち点3のよう なものだったので、モウリーニョは布陣を変えマティッチ、ラミレス、セスクの3センター気味の守備で中央の守備を厚くします。後半になりアーセナルのプレ スの強度も弱まったので、割とボールを持って時計を動かせたチェルシー

'75 - コクランに代わってウェルベック。守備の枚数を削って攻めに人数をかけにいくヴェンゲル。

'83 - ジルーに代わってウォルコット。ジルーに仕事をさせなかったケーヒル&JTは素晴らしかった。

'90 - セスクに代わってズマ。ラミレスとかズマとか、使い勝手の良い選手が大好きなモウリーニョ

'93- ウィリアンに代わってクアドラード。ロンドンダービーの社会科見学かな?


FT:アーセナル 0-0 チェルシー

  見事思惑通りのドローを手にしたチェルシー。自分の書いたシナリオ通りに試合を終わらせてしまうのがモウリーニョの恐ろしさ。Boringだろうが何だろ うが、チェルサポにとってはこれ以上なくExcitingなドローとなりましたとさ。優勝までに必要な勝ち点は、あと6。







 

【BPL#33】"Edge Closer"~チェルシー v マンチェスター・ユナイテッド~

サムネイル


 今季リーグ戦でこれまで起用した選手の数、なんとわずかに22人(※リーグ最少)。ローテーションの頻度が下が れば、当然選手ひとりあたりの稼働率は上がるわけです。CL敗退という精神的ダメージも相まって、ここ数試合ガクっと調子を落としているチェルシー。それ でも、「勝負強さ」という目に見えない強さをもって勝ち点を拾ってきたあたりは流石モウリーニョといったところでしょうか。

 
 今節ホームに迎えるは、チェルシーと対照的にここ数試合調子をあげてきたユナイテッド(そもそ もこの2チームは従来から前者:先行逃げ切り型 / 後者:後半追い込み型というリーグの戦い方をしているけど)。優勝を目前にしていたとて、ここで土を付けられると気持ちよくトロフィーを掲げられないよう な気がしてしまうのはきっと、選手もサポもモウリーニョも同じ。

  スタメン


 両者のスタメンはこちら。現地ではフェライニがアンカーの4-1-4-1という表記がされていました が、実際はフェライニファルカオの2トップを前に置いた4-4-2でした。対するチェルシーは、戦前の予想通りフェライニ対策としてズマというマンマー カーを派遣。トップにはコスタがハムの怪我で離脱&レミー間に合わずということで、ドログバを起用。それでは、キックオフ。



―――――
 
 こ の試合の主な構図は、「ボールを持つユナイテッド」vs「ボールを持たせるチェルシー」というものでした。先に結果を言ってしまえば、モウリーニョの書い たシナリオ通り、カウンター(orセットプレーの可能性もあった)から得点をあげ、ウノゼロで勝ちきった試合だったわけですが、ただ単にボールを持たせた わけではなく、「相手の良さを消しつつ」持たせるというコンセプトがこのシナリオを書いた作家の心の中にはあったんじゃないかと。
 
 この試合に限らず基本的に、モウリーニョは所謂ビッグマッチにおいては「相手の長所を消すこ と」をまず何よりも優先します。これはキャラガーとギャリー・ネヴィルも戦前から口を合わせて言っていたことですが。普通なら「ホームでするような戦い方 じゃないだろう」と思えるような戦い方も一切気にせずやっちゃうんです。どこかの薄い青いチームみたく、バルサ相手に堂々と胸と胸をつき合わせて結果殴ら れる みたいなことはしないわけです。
 
 -ユナイテッドの長所とは?

  相手の長所を消すには、まずその長所を知っている必要があります。ユナイテッドが好調のキッカケを掴んだのは、ブリントの左SB起用をし、フェライニを前 線に上げ始めてからだと記憶しています。まずは「サイドバックに起点をつくれること」と「前線に絶対的なターゲットマンがいること」が長所。加えて、後方 からのキャリックのボール捌き、エレーラ&マタというスパニッシュコンビによる教科書通りのパス・アンド・ゴーやライン間への侵入(巷ではこれを「エント レリアネス」と呼ぶみたい)も、ユナイテッドの長所であり、ここ数試合の好調を支える大きな要素です。このユナイテッドの長所を消すことがまず求められた わけですが、ブリント、キャリックは負傷により欠場が決まっていたので、大きく分けて①フェライニという前線のターゲット / ②マタ&エレーラのライン間への侵入 この2つの長所を消すというのがミッションだったのかなと。ブリントとキャリックの欠場は実際、かなりの追い風でし た。2人がいればまた別の表情をした試合が見れたのかも。
 



〇歯には歯を

 1つ目の長所であるフェライニを試合から消すべくモウリーニョが白羽の矢 を立てたのはズマ。シティとのマンチェスター・ダービーでも空に陸に絶対的なターゲットマンとしてボールを収めチームに大きく貢献したこの大男を止めるべ く、ズマには(ほぼ)マンマークで守備をさせます。ダービーでも「ユナイテッドの秘密兵器であるデ・ヘアのフィードをフェライニに競らせる」という手法が なされていましたが、空中戦では脅威のジャンプ力でフェライニに何度か普通に勝ってしまったズマ。この子の滞空時間ほんとどうなってるんだか...

  空ではほとんど仕事をさせなかったものの、陸では何度かフェライニを見失う場面があったように思います。恐らくモウリーニョはこの試合を「10人 vs 10人」のゲームにしようと企んだのだと思いますが、COC決勝のエリクセン番をした時に続き、マークとポジショニングはまだ改善の余地あり、という印象 でした。ただ、まだ若いのでこれだけやれれば上出来という気も。



〇ユナイテッドのボトムチェンジ


ボトムチェンジ

  2つ目の長所であるエレーラとマタのライン間の侵入に対して、モウリーニョはプレスによってユナイテッドの最終ラインがボトムチェンジ(中盤の選手が降り て3バックをつくることでプレスの基準点をずらすシステム)をするように仕向けました。これにより、エレーラとユナイテッドの前線に乖離が生じ、エレーラ の攻撃参加の機会は限られます。

 ただ、ドログバはフリックや落としといったダイレクトなプレーでは力を見せるものの、やはりスペースに 走ったりインテンシティ溢れるプレスをしたりというのはキツいので、エレーラは最終ラインのポゼッションをCBとプレミアで最も足下のあるGKデ・ヘアに 任せて、自分は中盤に飛び込んでいくという判断をしても良かったんじゃないかと個人的には思います。きっとリスクを考えて最終ラインのポゼッションに参加 したんだろうけど、そのエレーラ本人のパスミスからピンチを招いていたのは、なんとも悲しい現実でした(チェルシーからしたら儲けなんだけど)。


エレーラあげる



〇セスクの守備マネージメント

 フェライニにズマをあて、ボールを持たせボトムチェンジを誘発させることでユナイテッドの長所を消したチェルシーでしたが、バイタルの守備分担が少し曖昧だったのかなという節がありました。


セスク

ズ マはフェライニ番で良いとして、ユナイテッドがサイドでボールを持ったときに、マティッチが最終ラインに吸収されてしまうことが多すぎたのかなと。これに 呼応してセスクがバイタルを潰してくれるような選手であれば良いのですが、そこはネガトラに難を抱える男セスク。また特に立ち上がりにおいて、ドログバと 一緒になって前線にプレッシャーをかけにいくのか、それとも一歩さがって4-1-4-1のような守備ブロックをつくるのか、かなり曖昧なポジションをして いた印象です。これによってユナイテッドのCBに何度かドリブルで運ばれています。







これは右SHのオスカーとの連携不足でもあるので一概にセスクの問題とも言えませんが、トップ下だと守備範囲が広いうえに上下のシャトル的な動きが求められることを考えると、やはりボランチでセスクを起用する方が全体の守備バランスとしては保てるのかなと。




'20 - 後方と前線とをつなぐ動きが少なく苦しむユナイテッド。ルーニーファルカオが意識的にボールを貰いはじめる

'28 - ファルカオが中盤まで降りてきて中継としてのプレーを見せる。JTは背後につく

'38 - スモーリングが中盤まで降りてきたファルカオに楔のパス。ファルカオについていたJTがタックルでボールを奪取し、そこからショートカウンター発動。オスカーのヒールパスから最後はアザールが決めて先制。

――――― 後半 ―――――

'56 - エレーラのパスミスからチャンスをつくるもアザールのシュートはポスト直撃

オスカー、前半のアシストから急激に動きがよくなる。前にもゴールしてから人が変わったように元気になった試合があったような...

'67 - オスカー⇒ラミレス / ラミレスを投入し運動量とカバー範囲を強化。
'69 - ヤング⇒ディ・マリア / ヤングにほとんど仕事をさせなかったイヴァノ、見事でした。

'69 - マタ⇒ヤヌザイ / このクラブに多くの喜びと感動を与えてくれたマタに対し、ブリッジから大きな拍手。なぜか代わって入ったヤヌザイにはブーイング(なんか彼したっけ?)。

'80 - ショウ⇒ブラケット / 後ろからのフィードを期待してかブラケットを投入するも、特にインパクトは残せず。あとショウ君はもう少し痩せような。


FT:チェルシー 1-0 マンチェスター・ユナイテッド|Hazard(38')

苦 しい上り坂を一歩一歩踏みしめながら登っているような感覚のシーズン終盤。やはりこういうビッグゲームで守りに徹した時のチェルシーは半端じゃないなとい うことを、誇らしげに感じた試合でした。英国メディアはすでに「史上最も魅力を感じないチャンピオンだ」とか何とか言っていますが、たぶんその言葉、チェ ルシー関係者からしたら大好物だよと言ってやりたいそんな気持ち。次はアウェイでアーセナル。"その"瞬間まで気を緩めずに。









~Telegraph|古狸モウリーニョ~

モウ①

Telegraphにてモウリーニョのインタブーが掲載されていたので、日本語におこしてみます。個よりも組織を重んじるモウリーニョの哲学、飢餓撲滅プログラムの話、家族の話などなど盛りだくさんです。元記事はこちら。



―――――

 にはある問題があってね。困ったことに、この仕事に関する全てのことにおいて、日々向上しているんだ。
様々 な面において成長した。特に、試合をどう読むか、どうやって試合に備えていくか、どう練習を組み立てていくかにおいてね。常に成長していると感じている。 だが、ただ一点において、これだけは変えることができないと思うことがある。それは、メディアを前にしたら、私は決して猫をかぶることなどできない とい うことだ。」


 統計を見ても、モウリーニョは世界中で最も成功したクラブの監督と言える。指揮した4つの国(故郷であるポルトガル、イタリア、スペイン、イン グランド)においてそれぞれリーグタイトルを獲得している。CLも2度制した。しかしながら、これらはモウリーニョという人間を形成する半分の要素でしか ない。彼のもう半分の要素、それは"和を乱す監督"であるということ。彼ほどライバルチームのファンの心を逆撫でするのに長けた監督はいないだろう。レ フェリーやFAに文句を垂れ、プレスカンファレンスを強制終了させ、タッチラインではふくれっ面を見せる。フットボールのことは一切忘れて、ただモウリー ニョの一挙手一投足に注目する。それだけでひとつのスペクタキュラーなスポーツと化してしまう。

 ロンドン南部に佇む洞窟のようなスタジオで、モウリーニョはカジュアルなスポーツウェアを身に纏い、ジャガーのスポーツカーに乗ったりしなが ら、2時間ほど写真撮影に臨んだ。彼はスタイリッシュではあるが、彼自身、服装にはあまり興味がないと言うように、ファッションに関してはオシャレよりも 着心地を優先する断固とした保守派だ。タンスの中は落ち着いた黒やグレイ、暗めの青い服が占める。決して柑橘系の色をしたセーターを着るようなタイプでは ない。それでも彼は、言われるがままに、余計に笑うことも、しかめっ面をするでもなく、まさに"モウリーニョらしい"表情を見せた。隣接するスタジオで別 のプロモーションの仕事をしていたドログバがぶらりと立ち寄り、フォトボム(=写真にこっそり映りこむこと)をされても、それはそれは変わらなかった。

 フォトセッションを終えて、皆でラップトップのPCを囲み写真を確認していたとき、皆の目は全てモウリーニョに注がれていた。どんな反応をするのか-。 「悪くないね」 と彼は言う。"悪くない"?それは素晴らしいということを意味しているのか、それとも酷い出来だというのか、ただシンプルに彼は言う。「悪くない」と。その真相を知る術はない。

 英国人とポルトガル人、2人のエージェントとともにソファに腰をかける。彼の目の前のテーブルにいくつかのケーキやサンドイッチ、そして水が置かれた。これに手をつけることはなかった。

モウ②

 モウリーニョは午前中をコバムにあるチェルシーの練習場で過ごした。すっかり毎日の習慣だ。だいたいAM7:30頃に練習場に着き、オフィスに入りドアに鍵をかける。そこで2時間ほど時を過ごす。「ひとりになる時間が必要なんだ」と彼は言う。

フットボールの世界では、私はまだ老いてはいない。今は52歳だが、あと20年ほど監督としていられるだろう。でも既に..."古狸(= 老獪なひと、経験を積んで悪賢さを身につけた人)"とでも言おうか。恐れを抱くことはないし、何に対しても心配をすることがなくなった。もうほとんど経験 し尽くした、そのように感じるんだ。感情に対しても非常に、非常に安定してコントロールをすることができるようになった。それでも依然として、ゆっくりと 自分だけの時間をもつことは必要だ。深夜まで選手の怪我を心配したり、あるいはある試合にむけた戦術を考えて眠りにつけなくなるなんてことはない。熟考 し、起こり得る問題を前もって計算する。そういう時間は必要だ。」

 モウリーニョの父 -(もまたジョゼだが)- はゴールキー パーだった。コーチになる前に、ポルトガル代表としても1試合出場している。若い頃の父はモウリーニョをよく試合に連れていき、選手への指示を伝達させる といったこともさせていた。そんな過去もあり、モウリーニョはプロの選手になった。だが、ディフェンダーとしてお世辞にも華やかとは言えないキャリアをポ ルトガルの2部で過ごすと、コーチとしての道を歩むことを決心した。そして、リスボンのTechnical Universityに進学。スポーツ・サイエンスを学び、教師となった。

 モウリーニョの初めての仕事は、ダウン症を患い深刻な精神病を抱えた子どもたちの教師となることだった。「大きな挑戦だった」と彼は言う。「私 には彼らの助けとなるだけの技術も備わっていなかったし、そんな段階にはいなかった。それでも何とかやっていけたのは、ただひとつのことがあったから。そ れは心と心の関係だ。愛情、心に触れること、そして心を共有すること、これらがあったからこそ出来た。ある子は階段を登ることさえできなかった。またある 子は、簡単な体の動きさえ行うことができなかった。色々な問題がそれぞれにある中で上手くやっていけたのは、全て心を彼らと共有することができたからなん だ。」

 「その後は16歳の子どもたちを教えていた。今となっては世界で最高レベルの選手たちを教えているが、重要なのは技術的に長けているか じゃない。最も重要なのは、関わる人たちと築き上げる関係なんだ。もちろん、知識は必要だ。物事を分析する能力だって求められる。でも、全てのことの核と なるのは、関係であり、心の共有だ。それも個人単位のものじゃない。チーム全体でのことだ。そしてチームにおいて心を共有するには、必ず何かを犠牲にして 捨てる必要がある。だからこれは決して一人ひとりと完璧な関係を築いて達成されるものではないんだ。チーム全体との完璧な関係を築けるかどうか。戦うのは 個人ではなくてチームであって、試合に勝つのも個人ではなく、チームなんだからね。」

 -"チーム"-。モウリーニョが話すときに、いつもこの言葉で終結する。どうやって一つひとつのタレントをチームとしての目的達成に繋げていくか。ほとんどのサポーターよりも高い給料を貰っている、21歳にも満たない選手たちの士気をどう高めていくか。「隠しようもない事実だ!」モウリーニョの声が高まる。「かつて選手たちは、引退する頃にはきっと裕福になっているだろうと期待してフットボールの世界に飛び込んでいった。それが今や、選手たちはデビュー戦に出る頃にはきっと裕福になっているだろうと思ってこの世界に入ってくる。」

モウ③

 フットボールの世界では、他の全てのことと同様に、選手たちのセレブ化が止まない。それが何よりも示されるのはFIFAバロンドールだ。年間の 最優秀選手に贈られるこの賞で、世界の名だたる選手たちはアカデミー賞にも匹敵する華やかさをもって持てはやされる。モウリーニョ、そしてアーセナルの監 督アーセン・ヴェンゲルもこれには同じ意見を持っているようだ。彼らふたりが同じ意見を持つなんてことはそうそうにないのだが。

 「私は、ヴェンゲルは興味深いことを言ってくれたと思うね。彼はバロンドールに反対だそうだ。私もそう思う。なぜなら現代のフットボール はチームとしてのコンセプトを見失い、個人に焦点を当てているからだ。いつだって個人のパフォーマンスやスタッツだけを見て、走った距離を比較している。 ある試合において、私が9km走って君が11kmを走ったとしよう。と、するならば、11km走った君のほうが良い仕事をしたと言えるのかい?恐らくそう ではないだろう。きっと私の走った9kmの方が意味があったと思うね(笑)」

 「私にとって、フットボールは団体競技なんだ。組織の質を上げるためであれば、質の高い個人は大歓迎だ。だが、その選手は組織のために働 く必要がある。組織がその選手のために働くんじゃない。トッププレーヤーがチームに来るとき、それはもうチームが組織として完成している時だ。まるでコロ ンブスがアメリカ大陸を発見したときのように、トッププレーヤーがチームを発見し、組織だてるわけじゃない。監督として、このことは毎日のようにチームに 伝える必要がある。それは決してレクチャーや言葉によって伝えるんじゃない。監督自身が選手たちにどう振舞うか、選手一人ひとりとどう心の共有をするかに よって伝えていくものなんだ。」

 「監督が選手に与えることのできない唯一のもの、それは才能だ。才能を持った選手を正しく扱い、チームの必要を理解させることができる か、その選手は賢明で、監督の助言に対してオープンな心を持っているか、それともただの利己的な選手か。これまで指揮したどのクラブにおいても、このよう に多岐にわたる才能を持った選手たちと出会ってきた。完璧な組織は存在しないが、もし選手にとって何が最も重要かと訊かれたら、私は才能だと答える。」

モウ④

 しばしば、これはファンにとってみれば苛立ち、そして不快の種かもしれない。夢見る若いフットボーラーたちはお金や時間、様々なことを浪費しているかもしれないからだ。

 「気持ちはわかる。」モウリーニョは頷く。「ある選手のことを思い出す。名前は明かさないが、ある時私は彼にファースト チームでプレーする機会を与えたんだ。でも彼が試合に出た数週間後にその父は職を捨てた。次いで、その母も。両親は彼のために生活を変え、決断したんだ。 それくらい、選手としてやっていくのは本当に難しいことなんだよ。」

 その選手はどうなったのか?モウリーニョの肩をすくめた仕草が、その選手にとっての夢がすぐに潰えたことを意味していた。

 「これは1000あるうちの一例にすぎない。選手たちは両親に恵まれていなければいけないし、良い代理人にも巡り会わなければいけない。 教養だって必要だ。ある時のことだ。とある選手が新車を携えてやってきた。彼に『また買ったのか?なぜ?家持っていたっけか?』と訊いた。『いいや』彼は 答えた。『銀行に貯金でもあったのか?』と訊くと、『違うよ。これは父親がリース(賃借)で買ったやつで、オレはその書類にサインしただけだ』と言うんだ よ。『リースの意味、知ってるのか?』『無料ってことだろ?』『違う!』そこに座らせて、リースが一体何なのか彼に説明してやった。彼は知らなかったんだ よ。誰にも教えられてきていなかったから。」

 「私が本当の意味で稼いだ、つまり大金を手にしたのは、2003年にポルトと契約更新をした時だ。当時30いくつかだった。既に結婚していた。だから準備はできていた。でも、今の彼らは16や17、19や20だ。その大金を持って何をすべきかさえ分かっていない。」

 「チェルシーにはPlayers Support and Welfare(直訳して「選手福祉援助」)という素晴らしいセンターがある。選手たちをサポートしてくれるんだ。収入について説明ができる銀行の人間が いるし、家を買いたいとなればちゃんとした不動産で適切な契約ができるように指導してくれる。ファーストチームに昇格する若い選手たちが車を新調する必要 はない。Audiとスポンサー契約を結んでいて、選手たちに調達されるからね。」
 
 すると、若い選手たちの父親のような面も持ち合わせている?

 「それが仕事だからね!」

モウ⑤

 モウリーニョと妻マチルダは10代の頃から恋人関係にあり、セトゥーバルという町でお互い育ってきた。結婚して26年。マチルダとジョゼという名前がつけられた2人の子どもがいる。

 モウリーニョの監督としてのキャリアは2000年、スポルティング・リスボンポルト、そしてバルセロナで通訳としてボビー・ロブソンの下で経 験を積んだのちにベンフィカでスタートした。クラブ会長との衝突から、わずか3ヶ月でベンフィカを去ると、ウニオン・ジ・レイリア、ポルトと渡った。ポル トで彼は2度リーグを制し、UEFAカップ、さらには2004年、CL優勝を手にした。これがチェルシーの第一次政権に繋がり、04/05、05/06と 2年連続でプレミアリーグを制覇。続いてFA杯を獲り、リーグカップのタイトルを2度獲得した。インテルの監督としてはセリエAを2度制し、自身2回目と なるCL優勝を経験した。2010年になるとレアル・マドリーの監督の座に就き、コパ・デル・レイ優勝、ラ・リーガを2年連続で制した。2013年の6 月、チェルシーに帰還。

モウ⑥

 彼は最も近しい友人として、ベンフィカ監督就任初日にアシスタント・コーチとして雇われ、以降どのクラブでもモウリーニョの隣に座るルイ・ファリアの名前を挙げた。「ル イはよくこんなことを言っていた。『常勝のフットボール監督になれたら、この世界で一番の人生になるんだろうな』 確かにそうだ。そうありたいね。でもこ の国では試合数が多すぎて、いちいち一喜一憂などしていられなくなる。3-5で負けた日があったとて、次の日にはトレーニング・セッションが待ってるん だ。そして2日か3日のうちにまた次の試合がくる。感情をなんとか表に出さないようにしてやっていくしかない。勝利と敗北の狭間を生きていくしかないんだ よ。」

 「監督は別にクラブにとって最重要人物じゃない。そんなわけはないんだ。言い続けているが、クラブにとって最も重要なのは第一にサポー ター、次にオーナー、次に選手たち、そしてようやく私がくる。でも周りの視線の先にはいつだって監督がある。選手たちは監督のことを見て分析しようとする んだ。どんな反応をしているか、とね。クラブで働くスタッフも監督のことをよく見ている。サポーターだって監督に目を凝らしているんだ。そうやって、負け た後にはこれからの準備が整っているか、勝った日には浮ついていないで地に足ついているかをちゃんと見ている。私はこのことにおいては、非常に長けた存在 だと思うね。周囲をネガティブにもさせず、かえって過度にポジティブにもさせない。ただ、ホームの試合においては別だ。彼らは私のことを知りすぎていて、 隠そうと思っていてもバレてしまう。もう私は彼らの手中の中にあるよ。」

モウ⑦

 モウリーニョは礼儀ある文化人だ。ポルトガルで愛されている詩人、フェルナンド・ペッソーアを心から慕っている。彼との会話には、思慮に富んで いて、親切で包容力のあるその人格を感じることができる。淡々と言葉を並べる試合後のプレスカンファレスの姿とはまるで別人だ。最近ピッチ外で起きた興味 深い出来事は何かと尋ねると、World Food Programme Ambassador Against Hunger(=世界飢餓撲滅プログラムアンバサダー)としてコートジボワールを訪れたときの話をしてくれた。

 「既に家族には話したが、この経験は私にとって素晴らしいものとなっているんだ。貧困について、私たちはある程度において理解はしている だろう。でもその現実と直接的に関わるというのは素晴らしいことだ。非常に向き合ううえで難しい問題ではあるが、この事業促進に携われるというのは大きな 大きな誇りだよ。」(※↓記事本文には掲載されてはいないものの、モウリーニョが話していたプログラムの動画を見つけたので良かったら是非)



 モウリーニョ夫妻はまた、故郷セトゥーバルにおいても食に関する支援活動を行っている。

 「この活動をしているのは、この問題の認知度を上げるためでも、自分たちの好感度をあげるためでもない。これは息子と娘に、この家族がどれだけ恵まれているか、そしてどれだけ他の人が助けを必要としているかを分かってもらいたくてやっていることなんだ。」

モウ⑧

 彼は信仰的な男だ(※モウリーニョは敬虔なカトリック教徒)。「私は神様を信じているし、毎日欠かさず祈り、神様と会話をするんだ。毎週教会に通うことはできないが、行くべきだと感じたときには足を運ぶ。ポルトガルに居る時はいつも行くよ。」

 一体どんなことについて祈るのだろうか?

 「家族のためだよ!子どもたち、妻、私の両親のため。幸せと健康な人生があるようにとね。ひとつ言えるのは、フットボールのことを神様と話すために教会に行くことは絶対に無いということだ。絶対にね!」

 フットボールと家庭の営みを区別するように努めている、と彼は言う。妻とフットボールの議論をすることは決してないそうだ。「彼女の土俵 ではないからね。私は私の好きなクラブに行くし、私が楽しめると思うところに行くし、私が一緒に仕事をしたいと思う人たちと共に働く。だが、(公私の区別 は)難しいよ。私がフットボールのことを家庭に持ち込むまいとしても、家族がそうはさせない時があるからね。重要な試合で負けたとき、私は明日は明日の風 が吹く、ただの1試合じゃないかと自分に言い聞かせて笑顔で家に帰る。すると、私が笑顔でも彼らは悲しい顔をして私を迎えるんだ!」

モウ⑨

 そんなロンドンでの生活において、彼は道を歩けば5分もしないうちにチェルシートッテナムアーセナル、ひいてはリバプールのサポーターを目にするという。

 「そんな光景が私は好きだ。これまで渡ってきた国では、外に出れば自分のクラブのファンばかりがいた。ミラノでは、50%がインテル、 50%がAC(ミラン)だった。マドリードでは恐らく70%がレアルで、30%がアトレティコポルトでは100%がポルトファンだったね。もし誰かが私 のところに歩いてきて何か話しても、私はそれを聞き入れるよ。もちろんフットボールの講義を聞かされるのはゴメンだけどね!」

 「ロンドンの人たちはその面で、介入する境界線を理解していると思う。彼らは誰しもが時には一息つくために尊重されるべきであるという考 えを持っているからね。プライベートに介入されたと感じることがあっても、大抵それは英国人ではないことがほとんどだ。レストランで私を見かけても、もち ろんサインやセルフィーを頼まれることはあるが、彼らは私が食事を終えるまで待ってくれる。お店に行ってもそうだ。靴下を選んでいるときは話しかけてきた りはしてこないよ。街中を歩いているときも、リスペクトを感じることができる。マドリードやミラノでは、こうは行かないね。」

モウ⑩

 モウリーニョ曰く、英国フットボールには彼の親しい友人はいない。

 「何人か、お互いのことをリスペクトして話したりする仲の人はいるが、そこまで親しいかと言われればそうでもない。」


 だがひとり、彼の尽きない敬意が注がれる人物がいる-。サー・アレックス・ファーガソンだ。この2人は2004年に初めて顔を合わせた。ポルトマンチェスター・ユナイテッドをCL敗退に追いやった時のことだ。

 「あの時、偉大な男の2つの顔を見ることができた。1つの顔は、コンペティターとしての顔。あらゆる手を尽くして勝とうとするコンペティ ターだ。もうひとつの顔は、心に確固たる信念を持った男としての顔だ。その信念とは、相手へのリスペクト、そしてフェアプレーを欠かさないということ。こ の2つの顔を私は一度に見た。その影響は大きかったね。」

 「私がそれまで持っていたフットボールの文化、そしてポルトガル、ラテンフットボールの文化には2つめの信念はなかったね。フットボール は勝つためにあるもので、もし勝てなかったら、相手へのリスペクト、フェアプレーといった考えは消し去られていた。だがCLでユナイテッドを下した時に、 監督のその美しい顔を見ることができたんだ。今でも私はその顔を持つように心がけている。」

 確かに彼の象徴として挙げられる顔は、自身が"心がけている"その顔とは相対するものかもしれない。しばしば、人びとはモウリーニョのことを"Machiavelli"(=マキアベリ主義者、策謀家のこと)と表現する。

「私は自分でそのようには思わないがね。もちろん、マキアベリの意味は知っているよ。確かにいくつかの発言にはそういった面が含まれているかもしれないね。でもそれだけだ。それ以上自分にそういった要素があるとは思わない。」

モウ⑪

 フットボールの監督はみな、文句を言いたがる。不可解な判定に関して、"あれは確実にPKだ"、"あれは100%PKではない"、"我々はアン ラッキーだった"と言う。だが、モウリーニョはその愚痴でさえも、ひとつのアートへと変えてしまった。レフェリーのみならず、世界中が彼に敵対する。こう して、彼の率いるチームには自然と"負け犬精神"が染み込まれる。プレスカンファレンスにおいて、または彼が支配する場において、その感情を隠さんとする コメントは、まるで相手チームやフットボール協会、記者、その誰かしらに矛先を向けたがっているような印象を受ける。

 ファーガソンの薫陶を受けてんだよ。」と、ある熟練の記者が私に言った。「ジョゼがやけに親切になったと感じたら、それはその人たちのことを脅威とは感じていない証拠だ。」

 そのことを本人に告げると、彼は機嫌を損ねたように答えた。「そんなことはないさ!その人が称賛を受けるにふさわしいと思えば、私は惜しみなく称賛を贈るよ。他のチームの監督や選手。特に敗戦後は"ファンタスティックなレフェリーだった"というのが大好きだ。」

 それを聞いて、私は、彼は周囲から大きく誤解をされているんじゃないかと思った。彼は、ポーカーフェイスを備えた偉大なコメディアンのひとりなんじゃないかと。

 モウリーニョは私を見た。何も言葉を発しない。それでも、かつてないほどにゆっくりと、その表情が笑顔へと変わっていった。
 
 
Interview by Mick Brown

【CL#8】"Knowing Where We're"〜チェルシー v PSG〜

 
 

ファーストレグをアウェイながら1-1で終え、ホームの地ロンドンへと戻ってきたチェルシー。手にしたアウェイゴールというアドバンテージをどう活かせる か。戦前から両監督のメディアを介した間接的な舌戦が繰り広げられるなど、CLらしい緊張感。特にブランからは、昨季スタンフォード・ブリッジで巻き起 こった終盤の劇的な敗戦を払拭するには同じ場所で違う結果を手にするほかないといった気概が感じられました。

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両者のスタメンはこちら。チェルシーはリーグでサスペンションを喰らっていたマティッチが戦線復帰。右SHには西ハム戦に続いてラミレスを起用。対する PSGは、右SBにマルキーニョスを置き、ファーストレグでアンカーを担ったルイスはCBに。右WGにはパストーレを置いた布陣。それでは、キックオフ。



モウリーニョの先手を打ったブランの守備システム

 PSGの立場になって考えてみると、ここはスタンフォード・ブリッジ。セカンドレグがアウェイゲームというのは、一般的に見れば不利な 立場。でありながら、この試合の主導権は31分にイブラヒモビッチが退場するまでPSG側にありました。つまり、チェルシーの立場からするとうまくいって なかったのです。その「うまくいってなかった」要因は選手のコンディション調整失敗やCLの舞台という外的プレッシャーなども考えられますが、やはり大き な要因は攻撃が機能しなかったことだろうと。

 今季チェルシーの攻撃で中心核となっているのがアザールであることは今さら言及するまでもありません。その類まれなるドリブルの能力に 加え、相手DFを背にしながらもボールを失わない(失うときはほとんどの確立でファールを受けたとき)キープ力を備えるアザールは、モウリーニョのもと周 囲の状況を把握しながらプレーすることができるまでに成長。それは相手DFに囲まれながらもサイドチェンンジをしたり、味方選手を使う側になりスルーパス を通すようなプレーからも感じ取ることができます。 最近のトレンドスタイルとして確立されつつある「他ポジションの選手を同一サイドに集め局所的な数的 優位をつくる」スタイルはチェルシーにおいてももれなく採用されており、エースであるアザールの位置する左サイドでこの動きがなされています。

 チェルシーの定番化された攻撃システムに対してブランは 

 このチェルシーの攻撃システムに対して、ブランはまず右SBに運動能力のずば抜けたマルキーニョスを置きアザールと対峙させるという手 を打ちました。しかし、アザールのサイドには例によってコスタやセスクが集まってきます。これによって数的優位をつくりだし、ボールロストからの即座なプ レスを可能にするため。そこでブランは中盤三角形の一角、ヴェラッティにワイド守備というタスクを与え、チェルシーの定番化された「左攻略」に蓋をするこ とに成功。

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 チェルシーが使いたかったスペース

 この試合でチェルシーが意図した攻撃の形とは恐らく、コスタを左サイドに流して何人かの相手DFを釣り、本命は両SHのアザール&ラミレスを中央に寄せたバイタル侵入だったのかなと。その形が成功(しかけた)のが以下の場面。



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 確認した限りでは、このバイタル侵入が成功した(ボールが入ったことを成功とするならば)のは2回だけ。それほど、中盤と最終ラインの間のスペースを消すことにPSGは集中していたようでした。


'31 - オスカーとイブラヒモビッチルーズボールを競る形で接触。このプレーでイブラヒモビッチに一発退場の判定。これは確実にイエローのプレーでした。現にそ の後、前半が終了するまで試合は一種の混乱状態になっていましたし、試合に与えた影響を考えてもレッド判定はお粗末だったのかなと。



アザールのドリブルテク

 ここで横道に逸れ、アザールが試合中に見せたドリブルテクを紹介。アザールが相手DFを背にしたときのキープの上手さは前述した通りですが、これは頑張れば真似できそう。刮目すべくは、ボールを隠すことと、時間差での体重移動かと。




――――― 後半 ―――――

 
イブラヒモビッチを欠き10人になったPSGは、4-4-1の陣形にチェ ンジ。ヴェラッティとモッタの中盤センターに、左SHはマテュイディチェルシーはオスカーに代えてウィリアンを投入。ラミレスがボランチに下がり、セス クが1列前に出たような形。ただ、ほとんどの時間帯において、相手が10人ということもありボールを保持できていた(効果的とはいえない)チェルシーはマ ティッチアンカーの4-1-4-1のような状態になっていました。

'56 - 守備ブロックをしっかりと固めカウンターを狙っていたPSGは、ヴェラッティが中盤をスルリと抜けると、モッタが裏に抜け出したカバーニにスルーパス。ク ルトワと1 on 1になったカバーニはシュートフェイントでクルトワをかわすも、その後のシュートはポストをかすめゴールならず。ライン乱れのケーヒルと、カバーニを見 失ったラミレス。

 この辺りの時間帯は「ボールを持てど効果的に攻められないチェルシー」「テンメンになったことで狙いが一本化され、どっしりと構えなが らカウンターの機を伺うPSG」という構図が見事にできあがっていたかなと。アザールとウィリアンのサイドをスイッチさせたりと突破の糸口を模索していた ものの、チャンスというチャンスはつくれず。PCの画面越しに見てる身でさえも1人多い実感はさらさらなかったので、戦う選手たちもきっとそうだったので しょう。PSGの中盤のクオリティをまざまざを見せつけられる始末。
'81 - なかなかオープンプレーでチャンスをつくれない中で、ゴールに結びついたのはセットプレー。コーナーの流れからケーヒルがハーフボレーを決め、先制に成功。このまま逃げ切れば勝ち抜け。
'83 - 逃げ切り態勢に入るモウリーニョは、マティッチに代えてズマを投入。今思えば、上背のあるマティッチよりもコーナーのときにニアでふらふらしているラミレスとかラミレスを替えればよかったんじゃないかと。後の祭り。

'86 - コーナーからルイスにヘッダーを沈められ、失点。これで合計スコアは両レグともに1-1の完全イーブンに。そして、延長戦突入。


――――― 延長 ―――――

 延長キックオフからラミレスに代えてドログバがピッチに。この交代を延長が入る前にしたかったというのが正直なところ。それでも、ポストプレーの上手さでは流石のものを見せたドログバ。コスタもこのくらいポストしてくれるようになってくれるといいなあと。

'96 - BOX内でズマと空中戦で競り合ったチアゴ・シウバがハンドをし、チェルシーにPK。これをアザールがコロコロし、勝ち越し。ただアウェイゴールの関係でPSGは1点さえ取れば勝ち抜け可能という状況に。

'114 - 起きてはいけないことが起きてしまった114分。コーナーからファーのチアゴ・シウバが頭で合わせ、無情にもこれがクルトワを越えてゴール。CLというトップレベルの試合において、コーナーから2失点という失態。


FT:チェルシー(1)2 - 2(1)PSG|Cahill(81'), Hazard(96') / D.Luiz(86'), Thiago Silva(114')
PSGのクオリティは当然分かっていたし戦術面においてもブランは優れていたものの、ルイスとのマッチアップで見事ノセられてしまったコスタなど、細かい ところでの駆け引きでも相手が1枚上手であったことを認めざるを得ない試合でした。またそれ以上に、どこか気持ちが空回りしセットプレーで2失点する、そ もそも先制したのに追いつかれるという不甲斐ない結果となってしまいました。これで尚更にリーグ制覇は絶対のミッションに。次戦はホーム、セインツ戦。




 
 
 

【番外編】〜ブリッジたずねて三千里 2/2〜

今回はロンドンの諸スタジアム紹介に続く、後半戦でございます。チェルシー回です。ぜひ、現地観戦や渡英を考えている方の参考になればと思います。

 


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Q.これはいったい何の写真でしょう?
 
チェルサポなら薄々気づく方もいると思いますが、これはチェルシーの練習場であるコバム・トレーニンググラウンドです。チェルシーはロンドンに 拠点を置くクラブですが、練習は基本的に少し離れたコバムというところで行われています。練習を見ることはできませんが、練習に向かう&帰る選手の姿を見 ることはできます。場合によっては、サインを貰えることも。
 
 
 
◯コバムへの行き方
 
コバム練習場の最寄り駅はCobham & Stoke d'Abernon。これにはNational Railと呼ばれる鉄道を使って行きます。乗車ができる駅はいくつかありますが、ザッと纏めるとこんな感じでしょうか。
 
▽Vauxhall(Victoria線)
【所要時間】約34分
【往復運賃】£10.20(※2015年3月10日現在)
 
▽Waterloo(複数路線あり)
【所要時間】約38分
【往復運賃】£10.20(※2015年3月10日現在)

他にも行きかたはあると思うので、是非National Railのサイトで確認をしてもらえれば(片道="One Way"、往復="Return")。
 
 
ガタンゴトンと約30分ほど揺らされながら着いたCobham & Stoke d'Abernon。もうすでに選手たちの声が少し聞こえてきたり。コバム練習場へは、駅を降りて右に行くと住宅が建ち並ぶエリアがあるので、そこを大通 りが見えるまで歩きます。車が行き交う大通りまで出たら、右に曲がり坂を下っていくと、
 

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チェルシーの練習場に到着。看板には『選手たちはここではサインの為に立ち止まることはしません』と書いてありますが、そんなことも気に留めず 既に出待ちをするチェルサポさんたちがちらほらと。現地のチェルサポだというロンドンガールたち4人組に、インド系の男の子たちが3人。待っている間に 色々と話をしていると、ロンドンガールたちは出待ち経験豊富だそうで、「人が多いときはあんまり選手止まってくれないよ」と。練習場の入り口と出待ちをす る場所の間には先ほど書いたように車が行き交う大通りがあるので、基本的に選手たちは止まってくれません。というより、止まるようなスペースもない感じ。 アザールやクルトワ、ラミレスなど練習を終えて帰る姿を見ることが出来ましたが、車から手を振ってくれる程度。ちなみに、ルイスの車はすごく庶民的で車の 後ろが泥だらけで汚かった…笑。
 
まあ、選手たちも練習で疲れているでしょうし、止まってくれないからといって「あの選手は性格悪い」なんて思わず気長に待ちましょう。私が練習場に到着したのは正午前でしたが、例のロンドンガールたちは午前10時から待っているそう。
 
 
選手たちがほぼ全員帰っていき、ロンドンガールたちも「今日は無理かもね」と弱気になっていた15時頃、最後の最後に現れたのはオスカー。ちょ うど大通りに車が来ていなかったことも幸いし、入り口で警備をしてたおっちゃんたちも「ほら、車が来ないうちにはやく渡な!」と言ってくれ、無事にオス カーに写真&サインを頂くことができました。
 
そのときの選手の気分や出待ちの人の集まり具合に左右されるので、コバム練習場に行けば必ずサインが貰えるという保証はありませんし、入り口の 看板にもある通り基本的にはサインはしてくれません(というより車が通っていて危ないし、近づけるような感じではないかも)。「帰りの選手たちを見送 る」、「チェルシーの選手たちが普段練習しているところに行ってみたい」くらいのスタンスで、運良ければサインが貰えるくらいの気持ちでいったほうがいい かもしれません。あとは根気と粘りです。
 
 
 
スタンフォード・ブリッジへの行き方&スタジアムツアー
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【使用チーム】チェルシー
【最寄り駅】Fulham Broadway(District線)
【駅からの距離】徒歩約3分
 
 
 さあ、待ちにまったスタンフォード・ブリッジ。あいにくこの日は曇りでしたが、これはこれでロンドンらしい天気なのでいいかなと。最寄り駅のFulham Boardwayを左に出て少し歩くと、すぐにスタンフォード・ブリッジのご登場。
 

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正面にはオズグッドの銅像。モウリーニョは「いずれオズグッドの隣にランパードの銅像も」と言っていたけど、まだできないのだろうか。
 
 
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スタジアムの周りにはかつて所属していた選手たちや現所属の選手たちのパネルが飾られていて、周りを歩くだけでもかなり楽しめるんじゃないかと。
 
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ー スタジアムツアーの申し込み
 
スタジアムツアーは当日でも参加可能みたいですが、事前に予約するとディスカウントがあるみたいなので、そちらの方がお得かと思います(最大で2ヶ月前から予約が可能)。事前予約をした場合は確認のとれる書類の持参を忘れずに。ツアーの申し込みはこちらからどうぞ。 
 
 
 
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そして、スタジアムツアーがいよいよ開始。Timさんという方がガイドを務めてすださいました。ジョークを交えながら、楽しくチェルシー創立の 歴史や経緯を話してくださいます。あまり話すとネタバレになってしまいますが、クラブ創設者が自身の所有するフットボール・チームのネーミングについて考 えていたとき、候補として「ケンジントン」と「チェルシー」があがっていたそう。決めかねていた創設者は、地元のパブへ行き、なんとコインの裏表にチーム の名前を委ねることに。結果、今の「チェルシーFC」なったそうですが、『コインの裏表が違っていたら「ケンジントンFC」、略して"KFC"になってい たかもね!』というTimさんの持ちネタに、アメリカからツアーに参加していたお客さんは大爆笑。そんなこんなで楽しくツアーは進んでいきます。
 
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普段モウリーニョがプレカンを行う席で、説明をするTimさん。
 
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ホームのドレッシングルームへと入っていきます。
 
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『好きな選手のところに腰掛けてください』とのことだったので、他のお客さんがアザールドログバのところにそそくさと座る中、競争率の低かったミケルの席に喜んで着席。ご覧、こんなに趣深い背中がかつてあっただろうか(いや、ない)。
 
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新加入クアドラードはセスクとお隣。
 
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マッサージをするところや戦術ミーティングをするところなど、普段見ることのできない貴重な場所を見ることができます。
 
 
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ドレッシングルームの後は、いよいよベンチへ。芝の香りがしてくるくらいには、ピッチが限りなく近いです。
 
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Timさん曰く『これはトーレスがよく眺めていた景色』だそう。Timさんなかなか毒舌。
 
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試合になるとU-21や招集外、出場停止の選手、またエメナロが座るダグアウト。
 
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最後はマシュー・ハーディングのスタンドで、ツアーは終了。ツアー全体の時間としては、およそ1時間程度です。ツアーの後はそのままクラブのオフィシャルショップや、ミュージアムに行くことができます。
 
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ミュージアムには日本語の案内もあるみたいなので、それを駆使しながらクラブの歴史に浸っても良し。CL初制覇の興奮をもう一度。
 
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ミュージアムからEXITに向かう階段で見つけたジョーの写真。いい笑顔。
 
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ツアーの締めには、やはりモウリーニョ。風格とオーラが絵を通しても伝わってくる。今にも"I'm a Special One"と言いそうな表情で。
 
 
エバートン戦を観る。
 
後日、Twitterで交流をさせていただいているごAustinさん(@ast_foot)の多大なるご協力のもと、エバートン戦を観戦。なんと席はゴールの真後ろ。
 
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選手たちの息遣いさえも伝わってくるような近さ。
 
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ナイトゲームということで、選手入場の際は証明を落とす演出。
 
試合はなかなか点を奪えない展開が続くも、土壇場のウィリアンハーフボレー弾で劇的勝利。ゴール裏は揉みくちゃで、試合後は鳴り止まぬウィリアンのチャント。素晴らしい夜となりました。
 
 
以上、「ブリッジたずねて三千里」。備忘録としてまとめてみましたが、現地観戦を考えている方や将来的に行きたいと思っている方の参考になれば幸いです。また来るよ、ロンドン。
 
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