【番外編】〜ブリッジたずねて三千里 2/2〜
今回はロンドンの諸スタジアム紹介に続く、後半戦でございます。チェルシー回です。ぜひ、現地観戦や渡英を考えている方の参考になればと思います。
Q.これはいったい何の写真でしょう?
チェルサポなら薄々気づく方もいると思いますが、これはチェルシーの練習場であるコバム・トレーニンググラウンドです。チェルシーはロンドンに 拠点を置くクラブですが、練習は基本的に少し離れたコバムというところで行われています。練習を見ることはできませんが、練習に向かう&帰る選手の姿を見 ることはできます。場合によっては、サインを貰えることも。
◯コバムへの行き方
コバム練習場の最寄り駅はCobham & Stoke d'Abernon。これにはNational Railと呼ばれる鉄道を使って行きます。乗車ができる駅はいくつかありますが、ザッと纏めるとこんな感じでしょうか。
▽Vauxhall(Victoria線)
【所要時間】約34分
【往復運賃】£10.20(※2015年3月10日現在)
▽Waterloo(複数路線あり)
【所要時間】約38分
【往復運賃】£10.20(※2015年3月10日現在)
他にも行きかたはあると思うので、是非National Railのサイトで確認をしてもらえれば(片道="One Way"、往復="Return")。
他にも行きかたはあると思うので、是非National Railのサイトで確認をしてもらえれば(片道="One Way"、往復="Return")。
ガタンゴトンと約30分ほど揺らされながら着いたCobham & Stoke d'Abernon。もうすでに選手たちの声が少し聞こえてきたり。コバム練習場へは、駅を降りて右に行くと住宅が建ち並ぶエリアがあるので、そこを大通 りが見えるまで歩きます。車が行き交う大通りまで出たら、右に曲がり坂を下っていくと、
チェルシーの練習場に到着。看板には『選手たちはここではサインの為に立ち止まることはしません』と書いてありますが、そんなことも気に留めず 既に出待ちをするチェルサポさんたちがちらほらと。現地のチェルサポだというロンドンガールたち4人組に、インド系の男の子たちが3人。待っている間に 色々と話をしていると、ロンドンガールたちは出待ち経験豊富だそうで、「人が多いときはあんまり選手止まってくれないよ」と。練習場の入り口と出待ちをす る場所の間には先ほど書いたように車が行き交う大通りがあるので、基本的に選手たちは止まってくれません。というより、止まるようなスペースもない感じ。 アザールやクルトワ、ラミレスなど練習を終えて帰る姿を見ることが出来ましたが、車から手を振ってくれる程度。ちなみに、ルイスの車はすごく庶民的で車の 後ろが泥だらけで汚かった…笑。
まあ、選手たちも練習で疲れているでしょうし、止まってくれないからといって「あの選手は性格悪い」なんて思わず気長に待ちましょう。私が練習場に到着したのは正午前でしたが、例のロンドンガールたちは午前10時から待っているそう。
選手たちがほぼ全員帰っていき、ロンドンガールたちも「今日は無理かもね」と弱気になっていた15時頃、最後の最後に現れたのはオスカー。ちょ うど大通りに車が来ていなかったことも幸いし、入り口で警備をしてたおっちゃんたちも「ほら、車が来ないうちにはやく渡な!」と言ってくれ、無事にオス カーに写真&サインを頂くことができました。
そのときの選手の気分や出待ちの人の集まり具合に左右されるので、コバム練習場に行けば必ずサインが貰えるという保証はありませんし、入り口の 看板にもある通り基本的にはサインはしてくれません(というより車が通っていて危ないし、近づけるような感じではないかも)。「帰りの選手たちを見送 る」、「チェルシーの選手たちが普段練習しているところに行ってみたい」くらいのスタンスで、運良ければサインが貰えるくらいの気持ちでいったほうがいい かもしれません。あとは根気と粘りです。
◯スタンフォード・ブリッジへの行き方&スタジアムツアー
さあ、待ちにまったスタンフォード・ブリッジ。あいにくこの日は曇りでしたが、これはこれでロンドンらしい天気なのでいいかなと。最寄り駅のFulham Boardwayを左に出て少し歩くと、すぐにスタンフォード・ブリッジのご登場。
スタジアムの周りにはかつて所属していた選手たちや現所属の選手たちのパネルが飾られていて、周りを歩くだけでもかなり楽しめるんじゃないかと。
ー スタジアムツアーの申し込み
スタジアムツアーは当日でも参加可能みたいですが、事前に予約するとディスカウントがあるみたいなので、そちらの方がお得かと思います(最大で2ヶ月前から予約が可能)。事前予約をした場合は確認のとれる書類の持参を忘れずに。ツアーの申し込みはこちらからどうぞ。
そして、スタジアムツアーがいよいよ開始。Timさんという方がガイドを務めてすださいました。ジョークを交えながら、楽しくチェルシー創立の 歴史や経緯を話してくださいます。あまり話すとネタバレになってしまいますが、クラブ創設者が自身の所有するフットボール・チームのネーミングについて考 えていたとき、候補として「ケンジントン」と「チェルシー」があがっていたそう。決めかねていた創設者は、地元のパブへ行き、なんとコインの裏表にチーム の名前を委ねることに。結果、今の「チェルシーFC」なったそうですが、『コインの裏表が違っていたら「ケンジントンFC」、略して"KFC"になってい たかもね!』というTimさんの持ちネタに、アメリカからツアーに参加していたお客さんは大爆笑。そんなこんなで楽しくツアーは進んでいきます。
普段モウリーニョがプレカンを行う席で、説明をするTimさん。
ホームのドレッシングルームへと入っていきます。
『好きな選手のところに腰掛けてください』とのことだったので、他のお客さんがアザールやドログバのところにそそくさと座る中、競争率の低かったミケルの席に喜んで着席。ご覧、こんなに趣深い背中がかつてあっただろうか(いや、ない)。
新加入クアドラードはセスクとお隣。
マッサージをするところや戦術ミーティングをするところなど、普段見ることのできない貴重な場所を見ることができます。
ドレッシングルームの後は、いよいよベンチへ。芝の香りがしてくるくらいには、ピッチが限りなく近いです。
Timさん曰く『これはトーレスがよく眺めていた景色』だそう。Timさんなかなか毒舌。
試合になるとU-21や招集外、出場停止の選手、またエメナロが座るダグアウト。
最後はマシュー・ハーディングのスタンドで、ツアーは終了。ツアー全体の時間としては、およそ1時間程度です。ツアーの後はそのままクラブのオフィシャルショップや、ミュージアムに行くことができます。
ミュージアムには日本語の案内もあるみたいなので、それを駆使しながらクラブの歴史に浸っても良し。CL初制覇の興奮をもう一度。
ミュージアムからEXITに向かう階段で見つけたジョーの写真。いい笑顔。
ツアーの締めには、やはりモウリーニョ。風格とオーラが絵を通しても伝わってくる。今にも"I'm a Special One"と言いそうな表情で。
ー エバートン戦を観る。
選手たちの息遣いさえも伝わってくるような近さ。
ナイトゲームということで、選手入場の際は証明を落とす演出。
試合はなかなか点を奪えない展開が続くも、土壇場のウィリアンハーフボレー弾で劇的勝利。ゴール裏は揉みくちゃで、試合後は鳴り止まぬウィリアンのチャント。素晴らしい夜となりました。
以上、「ブリッジたずねて三千里」。備忘録としてまとめてみましたが、現地観戦を考えている方や将来的に行きたいと思っている方の参考になれば幸いです。また来るよ、ロンドン。